日本人の食卓に欠かせないイワシ(鰯)。
しかし漢字で書くと「魚偏に弱い」と書く、不思議な名前の魚でもあります。
今回は、なぜ「弱い」と書くのか?
そして、写真のように氷水に浸けてセリに出される理由まで、
イワシにまつわる“魚市場の裏側”をご紹介します。
🐟 鰯(イワシ)とはどんな魚?
イワシは、ニシン科に属する小型の回遊魚。
主に以下の3種類が日本でよく見られます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| マイワシ | 最もポピュラー。脂のりがよく刺身や煮付けに最適 |
| カタクチイワシ | 煮干しやアンチョビの原料。口が大きく斜め下向き |
| ウルメイワシ | 目が大きくうるんで見える。干物によく使われる |
📛 なぜ「魚へんに弱い」のか?
「鰯(いわし)」という漢字には、**“すぐに弱る魚”**という意味があります。
実際、イワシは以下のような特徴を持ちます。
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釣り上げるとすぐに死んでしまう
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身が柔らかく、傷みやすい
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保存性が低いため、生で流通しにくい
つまり、非常に繊細でデリケートな魚なのです。
このことから「魚+弱=鰯」という文字が使われるようになりました。
❄️ 鮮度を保つ「氷水処理」とは?
写真にもあるように、イワシは氷水(海水+氷)に沈めて保存されます。
これは単なる冷却ではなく、以下のような理にかなった保存技術なのです。
【氷水処理のメリット】
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 急速冷却 | 内臓の自己消化を抑制し、鮮度低下を防ぐ |
| 浸透圧の安定 | 真水ではなく海水を使うことで、体表の塩分バランスを崩さず鮮度維持 |
| 見た目の維持 | 体色が変わりにくく、セリ場でも評価が高い |
| 血の回りを防ぐ | 血がにじむのを防ぎ、刺身にも使える品質へ |
この処理は、高級寿司店や料亭でも仕入れ条件の一つとされることがあります。
🧊 セリでは“氷水漬け”が評価される理由
魚市場では、イワシはトロ箱(発泡スチロール)に詰められ、
海水と大量の氷で満たされた状態でセリに出されます。
その理由は明確です。
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鮮度保持力が高い=価値が上がる
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見た目が美しい=仕入れ業者の評価が高まる
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食味が落ちない=生食・加工どちらにも対応可
つまり「氷水=品質保証」とも言えるのです。
🐟 イワシは弱いが、実は“最強の栄養魚”
弱いイメージのあるイワシですが、実は栄養価ではトップクラス。
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DHA・EPA(脳や血管に良い脂肪酸)が豊富
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ビタミンD、カルシウム、鉄分も多い
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良質なたんぱく源で、成長期にもおすすめ
だからこそ、日本では古くから「庶民の健康魚」として親しまれてきました。
✅ まとめ:鰯は「弱い」けれど価値ある魚!
✔ 「魚偏に弱い」は鮮度の落ちやすさに由来
✔ 氷水(海水+氷)で保存することで抜群に美味しくなる
✔ セリでも高評価を得る処理法であり、見た目もキープ
✔ 栄養価は高く、食卓でも人気の健康魚
次にスーパーや魚市場で氷水に沈んだイワシを見かけたら、
「これはプロの技術で守られた“価値ある魚”なんだ」と思い出してみてください。


