【釣り人必見】海と魚の塩分濃度・浸透圧の関係をやさしく解説!

海に棲む魚と淡水魚。
どちらも“水の中で暮らしている”という点は同じですが、実は体の仕組みはまったく違います。

そのカギを握るのが「塩分(塩類)濃度」と「浸透圧(しんとうあつ)」。
魚たちはこの“塩と水のバランス”を保つために、日々せっせと体内調整を行っています。

本記事では、海水魚と浸透圧の仕組みについて、
釣り人や海好きな方に向けてわかりやすく解説していきます。


◆ そもそも「浸透圧」ってなに?

浸透圧とは、濃度の違う液体の間で水が移動する力のこと。
具体的には、塩分が少ないところから多いところへ、水が自然に移動しようとします。

たとえば――

  • 真水(塩分0%)と海水(塩分約3.5%)が隣り合うと
    真水側から海水側に水が移動してバランスを取ろうとします。

この原理が、魚たちの体の中と外でも常に起こっているのです。


◆ 海水魚の体はどうなってる?

海の塩分濃度:約3.5%
一方で、海水魚の体液の塩分濃度:約1%前後

つまり――
魚の体液よりも、海水のほうが塩分が濃い!

このため、浸透圧の原理で「体の水分がどんどん外に逃げていく」状態になります。

そのままだと脱水して死んでしまう魚。

そこで魚たちは、以下の方法で体内の水分と塩分バランスを調整しています。


● 海水魚の浸透圧対策

  • 海水をたくさん飲む
    → 水分を補給しながら、不要な塩分はエラや腎臓から排出。

  • 腎臓が濃い尿を作る
    → 少ない水で塩分を捨てる“節水モード”。

  • エラの塩類細胞で塩を外に出す
    → ナトリウムや塩素などの余分なイオンを能動的に排出する特殊構造を持つ。

こうした仕組みで、海水魚は“しょっぱい海”で生き延びているのです。


◆ 淡水魚との違いは?

淡水(川や湖)の塩分は、ほぼ0%。
淡水魚の体液(塩分1%)よりも、外の水の方がはるかに薄い。

この場合、体の中にどんどん水が入り込んできてしまう!
すると体が水膨れ状態になって危険です。


● 淡水魚の浸透圧対策

  • 水はほとんど飲まない
    → 水分の侵入を最小限に。

  • 薄い尿を大量に出す
    → 体内に入りすぎた水をすぐに排出。

  • エラから塩分を吸収する
    → 外に出てしまう塩分を積極的に取り戻す仕組みを持つ。

海水魚とまったく逆の戦略で、淡水魚は淡水の中で塩分バランスを保っています。


◆ 海と魚の“浸透圧のギャップ”が招くトラブル

この仕組みがあるため、海水魚は真水に弱く、淡水魚は海水に弱いという特性があります。

たとえば:

  • 海水魚を真水で冷やすと、体内に水が入りすぎて細胞が破裂

  • 淡水魚を海に放つと、体の水分が奪われて脱水状態に

これが、魚が暮らす「水質の壁」です。
だから海水魚は淡水に、淡水魚は海水に移せません(例外あり)。


◆ 浸透圧と釣りの意外な関係

  • 雨が降って表層が真水化すると、海水魚は嫌って深場に避難することがあります。

  • 魚の保存にも、真水でなく「海水氷」が好まれるのはこの理由。
    → 真水で締めると魚の細胞が膨張・破裂し、鮮度低下やドリップの原因に。


◆ まとめ:魚は「塩分との戦い」の中で生きている

海と魚の関係を知ると、ただの釣りでも海がもっと面白く見えてきます。

  • 海水魚は、塩分が濃い海の中で「水分の保持」に苦労しながら生きる

  • 浸透圧の違いによって、魚の行動や保存方法にも影響が出る

  • 雨や河口付近では、魚が警戒・移動する原因になる

この“塩と水のせめぎ合い”を理解すれば、釣果アップにもつながるかもしれません。

海と魚の塩分濃度・浸透圧の関係をやさしく解説!釣太郎

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