スーパーや市場、釣り人同士の会話の中で――
「この魚、地域によって名前が全然違う!」
「“ガシラ”ってカサゴのこと?」
「“シビ”“トンボ”“マグロ”って全部同じ魚?」
こんな経験、ありませんか?
実は魚の世界では**「地方名(方言名)」が非常に多く、**
1つの魚に対して数十以上の名前があるのも珍しくありません。
この記事では、
なぜ魚の地方名がこれほど多いのか?
その理由を【歴史・文化・流通・言語】の視点からわかりやすく解説します。
■ 結論:魚の地方名が多いのは「昔の暮らし」と「地域ごとの海」の影響!
魚の名前は、人と魚との“距離が近かった時代”に生まれたもの。
そのため、各地の生活文化・漁法・海の環境によって自然に増えていったのです。
■ 理由①:流通が発達していなかった時代、地元で名付けるしかなかった
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昔は魚の流通が今ほど発達しておらず、「地元で釣って、地元で食べる」が当たり前。
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名前は「地域ごとの漁師」「市場」「庶民」が勝手に呼んでいた。
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結果、同じ魚でも地域ごとに“別名”がついた。
👉 例:
・カサゴ=関西では「ガシラ」
・メジナ=西日本では「グレ」
・ビンナガマグロ=高知では「トンボ」、静岡では「ビンチョウ」
■ 理由②:魚の見た目が地域で変わるから、“別の魚”に見えた
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水温・潮・エサ・地形が違えば、同じ魚でも色やサイズが変わる。
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地元の人にとっては「うちの海の魚」として独自の名前をつけていた。
👉 例:
・カワハギのことを山陰では「バクチウオ」
・ウマヅラハギを九州では「カワハゲ」
・グレも、体色の違いで「クロ」「メジナ」などバラバラの呼称が存在
■ 理由③:食べ方・漁法・季節で名前が変わることも
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同じ魚でも「刺身で食べるとき」と「干物のとき」で名前が違う
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漁の時期や魚のサイズによって呼び方が変わる
👉 例:
・マグロ → 若魚を「シビ」、成魚を「マグロ」
・カツオ → 春は「初ガツオ」、秋は「戻りガツオ」
・ボラ → 出世魚で「オボコ → イナ → ボラ → トド」と名前が変わる
■ 理由④:方言や訛りが強く、“音”だけで独自に発展した名前も
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地方名の多くは、方言や語感に由来する“造語”に近い
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同じ漢字を使っていても、読み方が全然違う場合も多い
👉 例:
・「鯛(タイ)」の一種 → 瀬戸内で「チヌ」、九州で「クロダイ」、関西では「カイズ」
・「アイゴ」 → 沖縄では「エーグワー」など、全く別物のように聞こえることも
■ 魚の地方名の例(ほんの一部)
| 標準和名 | 地方名の例 | 地域 |
|---|---|---|
| カサゴ | ガシラ、アラカブ、ホゴメバル | 関西、九州、四国など |
| メジナ | グレ、クロ | 紀州、西日本 |
| スズキ | セイゴ、フッコ | 関東〜中部(出世名) |
| アオリイカ | ミズイカ、バショウイカ | 九州〜沖縄 |
| ビンナガマグロ | ビンチョウ、トンボ、シビ | 全国各地で違う |
■ まとめ:なぜ魚には地方名が多いのか?
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 流通の未発達 | 地域ごとに独自の命名が必要だった |
| 見た目の違い | 同じ魚でも環境で色や形が変わる |
| 食文化の違い | 漁法や料理法で別名がついた |
| 方言の影響 | 地域独自の呼び方・語感で発展 |

