確かに、回遊魚は血液量が多く、それが生臭さに関係することがあります。
ただし、「生臭さ」は血液の量だけでなく、血液の成分や脂質の酸化、保存状態によっても
大きく左右されます。
1. 回遊魚は血液が多い=生臭い?
✅ 血液量の違い
回遊魚は持続的に泳ぎ続けるため、酸素を効率よく運ぶ必要があります。
そのため、赤身魚(マグロ・カツオ)ほど血液の量が多く、ミオグロビンの含有量も多いのが特徴です。
- マグロ・カツオ(赤身) → 血液量が多い、ミオグロビンが多く、**鉄っぽい風味(生臭さの原因)**が出やすい。
- ブリ・サワラ(灰色身) → 血液量は中程度、生臭さは赤身魚ほど強くない。
- ヒラメ・カレイ(白身) → 血液量が少なく、生臭さがほぼない。
✅ ミオグロビンの影響
ミオグロビンは酸素を運ぶタンパク質で、赤身の色を作る成分ですが、時間が経つと酸化して
「ヘミクロム」という物質に変わり、独特の鉄臭さが出ます。
これが、「回遊魚(特に赤身魚)は生臭い」と感じる一因です。
2. 生臭さの原因は血液だけではない
回遊魚の生臭さには、他にも以下の要素が関係しています。
① 血液中の鉄分とヘモグロビン
- 赤身魚の血液には鉄分が多く含まれているため、血が残ると鉄臭い風味が強くなる。
- 特に、血合い(血液が多く含まれる部分)が酸化すると臭みが出やすい。
▶ 対策:血抜きをしっかり行う
回遊魚は釣った直後に血抜きをして、血合いをできるだけ除去すると臭みが抑えられる。
② 脂質の酸化(脂焼け)
- ブリやサワラのような「灰色身」の回遊魚は、脂質を多く含むため、時間が経つと酸化して生臭くなりやすい。
- 特に、**高脂肪の魚(ブリ・サワラ・サバ)**は、冷蔵保存が長いと脂が酸化し、「脂焼け」という独特の臭みを出す。
▶ 対策:酸化を防ぐ
- できるだけ新鮮なうちに食べる。
- 真空パックや冷凍保存で酸素を遮断し、酸化を遅らせる。
③ トリメチルアミン(TMA)
- 海水魚はトリメチルアミンオキサイド(TMAO)という物質を持っており、死後にトリメチルアミン(TMA)に変化すると魚特有の生臭さが出る。
- 赤身魚よりも、むしろサバやイワシなどの青魚系がこの臭いを発しやすい。
▶ 対策:酢や塩で処理
- TMAは酸性に弱いので、酢締めや塩締めをすると臭みが減る。
④ 保存状態の影響
- 温度が高いと細菌が増え、臭みが発生しやすい。
- 血抜き・内臓処理が不十分だと、腐敗が進み臭くなる。
▶ 対策:適切な冷却処理
- 釣ったらすぐに氷締めする。
- 神経締めをして鮮度を保つ。
3. まとめ
| 影響要因 | 生臭さへの影響 | 対策 |
|---|---|---|
| 血液量(ミオグロビン) | 赤身魚ほど多く、鉄臭さが出やすい | 血抜きを徹底する |
| 脂質の酸化 | ブリやサワラなど脂が多い魚は時間が経つと臭くなる | 酸化を防ぐ(真空保存・冷凍) |
| トリメチルアミン(TMA) | 青魚ほど臭いやすい | 酢や塩で処理する |
| 保存状態 | 温度が高いと臭くなる | 氷締め・神経締めをする |
結論
✅ 回遊魚(特に赤身魚)は血液が多いため、臭みが出やすいのは事実。
❌ しかし、生臭さの主な原因は「血液」だけでなく、脂質の酸化や保存状態にも影響される。
つまり、適切な処理をすれば回遊魚でも臭みを抑えられるので、血抜き・内臓処理・冷却を徹底するのが大切ですね!


