貝の貝殻はどのようにできるのか?
貝殻は、貝自身が体内で作り出す「炭酸カルシウム」や「有機物」を外側に分泌し、積み重なって
形成されるもの です。
貝が生きている間は、常に殻を成長させたり、修復したりしています。
1. 貝殻ができる仕組み
貝殻の形成は、「外套膜(がいとうまく)」という組織が関与 します。
(1)外套膜の役割
✔ 外套膜は、貝の体の内側にある膜状の組織で、貝殻を作る重要な器官。
✔ ここから「炭酸カルシウム」と「有機物(コンキオリン)」を分泌することで、貝殻が作られる。
✔ 外套膜は、貝殻の内側に常に接しており、新しい殻を形成し続ける。
(2)貝殻の主成分
貝殻は主に 2つの成分 でできています。
✅ ① 炭酸カルシウム(CaCO₃)
- 石灰質の成分で、貝殻の硬い部分を作る。
- 貝は、海水中のカルシウムイオンと炭酸イオンを利用して、炭酸カルシウムを結晶化する。
- この炭酸カルシウムは、アラゴナイト(霰石) や カルサイト(方解石) の結晶構造をとることがある。
✅ ② コンキオリン(タンパク質)
- 貝殻を結びつけ、柔軟性や耐久性を持たせる。
- 人間の爪や髪に含まれるケラチンと似た構造を持ち、炭酸カルシウムを支える役割。
- 真珠層(パール層)の形成にも関わる成分。
2. 貝殻が成長するプロセス
貝殻は 「層状に積み重なって」 形成される。
以下の流れで成長していく。
(1)外套膜が貝殻の基盤を作る
✅ 貝の体内で 炭酸カルシウムとコンキオリンを合成 し、貝殻の表面に分泌。
(2)結晶化して硬い層を作る
✅ 炭酸カルシウムが アラゴナイトやカルサイトの結晶となり、硬化する。
✅ このプロセスが繰り返され、貝殻の層がどんどん厚くなる。
(3)成長とともに貝殻も大きくなる
✅ 貝が大きくなるにつれて、外套膜がさらに新しい層を追加する。
✅ その結果、貝殻も 外側に広がるように成長 していく。
3. 貝殻の模様や色の違いはなぜ?
貝殻の色や模様は、環境や遺伝によって異なる。
(1)色の違い
✔ 色素成分(メラニンやカロテノイドなど)が関与し、海水のミネラルや食べるものによって変化。
✔ 熱帯の貝はカラフルなものが多く、深海の貝はシンプルな色が多い。
(2)模様の違い
✔ 外套膜が分泌する成分の周期的な変化によって、シマ模様や斑点ができる。
✔ 環境の変化(潮の流れ・水温の変化)によっても、模様が影響されることがある。
4. まとめ
✅ 貝殻は、貝の「外套膜」が炭酸カルシウムとコンキオリンを分泌し、成長することで作られる。
✅ 層状に積み重なりながら、貝が成長するにつれて大きくなっていく。
✅ 色や模様は、環境や食べるもの、遺伝によって変化する。
✅ 貝が生きている限り、貝殻は成長し続けるが、損傷した部分を修復する能力も持つ。
貝殻は単なる硬い殻ではなく、貝が自ら作り、成長し、適応していく「生きた構造」なのです!


