スズメダイが水面を真っ黒にするほど群れているのに、いざ仕掛けを入れると見向きもされない。
そんなもどかしい経験は、南紀の堤防に立つ釣り人なら誰もが通る道です。
彼らが釣れない最大の理由は、その極端な「偏食」と「警戒心」にあります。
スズメダイが針に掛からない3つの理由
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エサのサイズと口のミスマッチ スズメダイは主に動物プランクトンを食べており、口が非常に小さくおちょぼ口です。 釣り人が使うアミエビは彼らにとって「大きな塊」であり、突っつくことはあっても吸い込むのが難しいサイズなのです。
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動体視力の良さと見切り 彼らは非常に目が良く、針の存在やハリスの違和感を敏感に察知します。 マキエには狂喜乱舞して群がりますが、不自然な動きをするサシエだけを器用に避ける知能を持っています。
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タナの優先順位 水面付近にいるスズメダイは、実はマキエの「煙(エキス)」や小さな粒子に反応していることが多いです。 しっかりとした粒を食べる個体は、その一段下の層で待ち構えているため、表層の群れを狙っても空振りに終わります。
もしどうしても釣りたいのであれば、針を極小の「タナゴ針」や「秋田狐」の1号程度まで落とし、アミエビの身をごく小さく切って付けるといった工夫が必要です。
もっとも、彼らをあえて狙わず「エサ取り」として分離し、その下に潜む本命を狙うのが南紀のフカセ釣りの王道と言えるでしょう。

