南紀のアオリイカが 「30年に一度の当たり年」と言われる時は、 必ず複数の要因が同時に重なっています。

① 黒潮の接岸パターン

まず最大要因は黒潮です。

黒潮が紀伊半島に近づくと、

・水温が安定する
・ベイト(小魚・アミ・イワシ)が増える
・外洋系の個体が入りやすくなる

近年は「黒潮大蛇行」の影響で水温が乱高下していました。
それが落ち着き、安定接岸型に戻ると一気に魚影が濃くなります。

アオリイカは水温16℃を切ると動きが鈍り、
20〜22℃で爆発的に活性が上がる。

この“快適ゾーン”が長く続いた年は強い。


② 産卵成功率が高かった

春の産卵が成功すると、その年は確実に当たり年になります。

・産卵期に大きな台風が来なかった
・急激な低水温がなかった
・藻場が豊富だった

この3つが揃うと稚イカの生存率が跳ね上がる。

去年の春を思い出してください。
大きな荒れが少なかったはずです。

あの静かな春が、今の爆発を作っています。


③ ベイト量が異常に多い

アオリイカはベイトがいなければ増えません。

今年は

・カタクチイワシ
・アジ子
・スズメダイ幼魚

が異常に多い。

ベイトが豊富=共食いが減る=生存率アップ。

これがサイズの揃いにもつながる。


④ 漁獲圧の変化

実はこれも大きい。

ここ数年、

・エギング人口の微減
・ヤエン人口の高齢化
・物価高による釣行回数減

結果として、取り過ぎが起きていない。

資源は“少し休ませると戻る”。

自然は意外と強い。


⑤ 水温推移が理想的

今年は

・冬が極端に寒くなりすぎなかった
・春の立ち上がりがスムーズ
・梅雨の大雨が少ない

この「なだらかカーブ」が最高条件。

急変が少ない年は当たりやすい。


結論

「30年に一度」は誇張ではない可能性が高い。

・黒潮安定
・産卵成功
・ベイト豊富
・漁獲圧減少
・水温カーブ良好

この5つが同時に揃う年は滅多にない。

南紀は今、
海の歯車がきれいに噛み合っています。

ただし。

当たり年は“長くは続かない”。

爆発の後には必ず調整が入る。

今はチャンスの年。

来年どうなるかは、
今年の海の扱い方次第です。

釣り人が賢くなれば、
この好循環は続く。

乱獲すれば終わる。

海は正直です。

 

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