食中毒の原因となる怖いノロウイルスとは何か?

ノロウイルスは「ウイルス」です。

寄生虫でもありません。
菌でもありません。

正式には
Norovirus
と呼ばれます。

直径はわずか約30ナノメートル。
電子顕微鏡でしか見えない極小の存在です。

しかし感染力は非常に強く、冬場を中心に日本中で猛威を振るいます。


ノロウイルスは寄生虫?菌?その違いを解説

結論から言います。

ノロウイルスは「ウイルス」です。

ではそれぞれ何が違うのか。

菌(細菌)

代表例
Escherichia coli
Salmonella enterica

・自分で増殖できる
・抗生物質が効く
・顕微鏡で見える

寄生虫

代表例
Anisakis

・肉眼でも確認可能
・魚や肉に寄生する
・冷凍で死滅

ウイルス(ノロ)

・自分では増殖できない
・人の細胞に入り込んで増える
・抗生物質は効かない

つまり。

ノロは「菌でも虫でもない」。
まったく別ジャンルです。


ノロウイルスは貝だけにいるのか?

よく言われます。

「牡蠣が危ない」
「二枚貝にいる」

確かに
Crassostrea gigas
などの二枚貝はリスクが高いです。

理由は明確です。

牡蠣は海水を大量にろ過します。
その中に人の排泄物由来のノロウイルスが含まれている場合、体内に濃縮してしまうのです。

しかし。

貝“だけ”ではありません。


ノロウイルスの本当の感染経路

実は一番多いのは「人から人」です。

・調理者の手
・トイレ後の不十分な手洗い
・嘔吐物の飛沫
・ドアノブやまな板

ノロは非常に少ない量で感染します。

10~100個程度でも発症すると言われています。

魚介類そのものよりも
「人の手」が最大のリスクです。


魚にノロはいるのか?

魚の身の中に自然発生するわけではありません。

海水が汚染されていれば表面に付着する可能性はあります。

しかし。

寄生虫のように「魚の体内に住み着く」わけではありません。

ここがアニサキスとの決定的な違いです。


なぜノロは怖いのか

理由は3つあります。

① 感染力が異常に強い
② アルコール消毒が効きにくい
③ 嘔吐物が空気中に舞う

特に注意すべきは消毒方法。

アルコールだけでは不十分です。

次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。


冬の釣り人が注意すべきこと

南紀のように魚介を生で食べる文化が強い地域では特に重要です。

・手袋を着用する
・魚を触った後は石鹸で手洗い
・体調不良時は刺身を避ける
・貝は必ず中心部まで加熱

釣った魚よりも
「触る手」を疑え。

これが現実です。


よくある誤解まとめ

ノロは寄生虫ではない。
ノロは菌ではない。
ノロは貝だけにいるわけではない。
魚の体内に自然発生するわけではない。
アルコールだけでは防げない。


まとめ

ノロウイルスは
目に見えない小さなウイルスです。

寄生虫のように魚の中にいるわけではありません。

菌のように抗生物質で治るものでもありません。

最大の感染源は「人」。

つまり。

食材よりも手。
魚よりも人。

ここを徹底するだけでリスクは激減します。

怖いのは魚ではなく、油断です。

これが真実です。

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