「アオリイカは身が締まっているから、水分が少ない」。
釣り人の間でも、こう思っている人はかなり多いです。
しかし、これは完全な誤解です。
実際のデータを見ると、
アオリイカの水分含有量は
👉 約75〜80%。
一般的な魚より、
👉 約10%近く多い。
つまり、アオリイカはもともと非常に水分の多い生き物なのです。
では、なぜコリコリして美味しいのか。
なぜ管理を失敗すると一気に水っぽくなるのか。
この記事では、その本当の理由を現場目線で解説します。
アオリイカの水分量はどれくらい多いのか?
まず、数値で比較してみます。
一般的な目安です。
・アオリイカ:約75〜80%
・一般的な魚:約65〜72%
これを見ると分かります。
👉 アオリイカは、魚よりも明らかに水分が多い。
約8〜10%の差があります。
この差は、食感や品質に大きく影響します。
なぜ水分が多いのに「固く」感じるのか?
ここが一番の勘違いポイントです。
水分が多い
= 柔らかい
= ベチャベチャ
ではありません。
アオリイカは、
・筋肉構造が特殊
・細胞が細かく密集
・弾力性が非常に高い
という特徴を持っています。
この構造のおかげで、
・コリコリする
・歯切れが良い
・締まって感じる
状態になります。
つまり、
👉 固さの正体は「構造」。
👉 水分量とは別問題。
ということです。
水分が多い=劣化しやすいという事実
ここからが重要です。
アオリイカは水分が多い分、
👉 管理に失敗すると、一気に品質が落ちます。
理由はシンプルです。
・細胞に水が多い
・崩れると流れ出やすい
・旨味と一緒に抜ける
だからです。
一度細胞が壊れると、
・ドリップ大量発生
・身が白濁
・ベチャベチャ
になります。
これが「水っぽいアオリイカ」の正体です。
水っぽくなる最大の原因は「真水」
最悪のNG行為がこれです。
👉 真水で洗う。
イカの細胞は、塩分濃度に極端に弱い。
真水に触れた瞬間、
・浸透圧崩壊
・細胞破裂
・水分流出
が起こります。
結果、
👉 旨味+水分が全部外へ。
「軽く流しただけ」でもアウトです。
温度管理ミスも水分流出の原因
アオリイカの理想温度は、
👉 0〜2℃。
これを外すと問題が起こります。
高すぎる場合
・自己消化が進む
・身が溶ける
低すぎる場合
・部分凍結
・細胞破壊
どちらも水っぽさの原因です。
氷の使い方で品質は激変する
よくある失敗がこれです。
👉 氷を直接当てる。
これをすると、
・表面だけ凍結
・細胞破壊
・ドリップ発生
します。
魚よりも、イカの方が影響を受けやすいです。
冷凍・解凍ミスで水分は一気に抜ける
最近特に多い失敗です。
NG例:
・裸冷凍
・空気入り冷凍
・流水解凍
・常温解凍
これをやると、
👉 細胞が崩壊して水分流出。
冷凍した時点で品質は終わります。
正しいアオリイカ管理法【釣り人必須】
ここから実践編です。
最低限、これだけは守ってください。
① 釣れたら即締め
基本:
・眉間締め
・神経抜き
これだけで劣化速度が大きく変わります。
② 海水氷で冷却する
絶対条件です。
👉 真水氷NG
👉 海水氷OK
細胞を守る最大のポイントです。
③ 氷に直接触れさせない
・新聞紙
・ペーパー
・ビニール
で包んでから冷却。
これが基本です。
④ 洗うのは食べる直前だけ
持ち帰り中は洗わない。
食べる直前に一瞬だけ流す。
これだけで別物になります。
⑤ 冷凍は密封+急速が鉄則
冷凍するなら、
・水分拭き取り
・密封袋
・空気抜き
・急速冷凍
必須です。
解凍は冷蔵庫一択。
スーパーのイカが水っぽい理由
理由は簡単です。
・真水洗浄
・長時間陳列
・温度ムラ
・ドリップ再吸収
全部やっています。
だから水っぽい。
釣りイカと別物になります。
まとめ|アオリイカは水分管理で9割決まる
最後にまとめます。
アオリイカは、
・水分含有量 約75〜80%
・魚より約10%多い
非常にデリケートな素材です。
それでも美味しい理由は、
👉 水分を閉じ込められる構造だから。
そして、
水っぽくなる原因は、
👉 すべて管理ミス。
・真水NG
・海水氷必須
・温度管理
・締め処理
・冷凍管理
これを守るだけで、
同じアオリイカでも
別次元の味になります。
せっかく釣った一杯。
管理で台無しにするか、
最高の刺身にするか。
決めるのは、釣り人自身です。

