釣った魚が劇的に美味くなる。「活締め(いけじめ)」の急所と極意

せっかく釣った魚、どうせなら最高に美味しい状態で食べたい。

釣り人なら誰もがそう思うはず。

クーラーボックスに放り込むだけじゃ、魚のポテンシャルは引き出せんのです。

スーパーの魚とは一線を画す「釣り人の特権」を享受するための、活締めの核心に迫ります。

なぜ「活締め」が必要なのか?

魚はストレスを感じると、身の旨味成分の元であるATP(アデノシン三リン酸)を一気に消費してしまう。

釣り上げられてバタバタ暴れるだけで、味はどんどん落ちていくということ。 これを防ぐのが活締め。

即死させることで、暴れるのを防ぎ、エネルギー消費をストップさせる。

さらに血を抜くことで、生臭さを消し、身の透明感を保つことができるのです。

ナイフを刺す「急所」はどこか?

狙うはズバリ「脳」です。

具体的には、目の後ろとエラ蓋の上端を結んだラインの交点あたり。

ここには魚の運動を司る小脳や延髄がある。

魚種によって多少位置は変わるけれど、側線(体の横のライン)の延長線上を目安にするのも一つの手。 ここを一撃で貫く。

成功した時のサイン

急所に入ると、魚は劇的な反応を見せます。

「口を大きく開ける」「背ビレがピンと立つ」「魚体の色が白っぽく変わる」

この反応があれば、脳締め成功。 逆にこれがないなら、まだ急所を捉えられていない証拠。

ただ傷をつけて苦しませているだけなので、再度冷静に狙い直す必要があります。

締めるとどうなる?味の違い

締めた魚と、野締め(自然死)の魚。 その差は歴然です。

まず**「身の弾力(プリプリ感)」が段違いに長持ちする。

そして「生臭さがない」**。 血が回っていないから、刺身にした時の身の美しさがまるで違う。

数日寝かせて熟成させる場合も、活締め処理をしていないと腐敗が早くて話にならない。

旨味成分イノシン酸を最大限に引き出すための、最初の一歩なのです。

現場で使えるコツ

1. 躊躇しないこと

可哀想だと思って手加減するのが一番良くない。

一思いに、力強く、深く刺すこと。

2. ナイフの角度

ただ垂直に刺すのではなく、少し**目の方向(斜め前方)**に向けて刃を入れると脳幹を捉えやすい。

3. ワイヤー(神経締め)の併用

脳締めの後に、脊髄にワイヤーを通す「神経締め」を行えば完璧。 死後硬直をさらに遅らせることができる。

ここまでやれば、高級料亭レベルの魚に仕上がります。

まとめ

活締めは、命をいただく儀式でもあります。 魚への敬意を払い、美味しく食べ切るための技術。

最初は難しく感じるかもしれないけれど、慣れれば数秒の作業。

この一手間で、食卓の笑顔が間違いなく増えます。

次回の釣行から、ぜひ実践してみてください。

 

タイトルとURLをコピーしました