アジの口の中、じっくりと覗き込んだことはありますか。
まずは、この衝撃の一枚をご覧ください。
ガバッと大きく開いたアジの口。
よーく見てみても、タチウオやヒラメのような鋭い牙は見当たりません。
そうなんです、アジには指が切れるような危険な「歯」はないんです。
だから、釣れたアジの針を外す時に、うっかり指が口に入ってしまっても流血沙汰にはなりません。
「じゃあ、ブラックバスみたいに親指を口に入れて(バス持ち)してもいいの?」
ふと、そんな疑問が湧いてきませんか。
結論から言うと、指は痛くありませんが、絶対にやめたほうがいいです。
なぜなら、アジの口周りは、写真でも分かる通りペラペラの薄い膜だからです。
この膜、本当に弱いんです。
少し力が加わっただけで、すぐに切れてしまいます。
アジ釣りでよくある「口切れ(くちぎれ)」というバラシの原因は、まさにこれ。
せっかく掛かったのに、巻き上げている途中でふっと軽くなるあの悲しさ。
あれは、アジ自身の重みや引きの強さに、この薄い膜が耐えられずに裂けてしまった瞬間なんです。
吸い込み型の捕食をするアジにとって、この大きく開く口は武器ですが、釣り人にとっては慎重さが求められるポイント。
サビキ釣りやアジングでアジが掛かったら、強引に巻かずに優しく寄せてくるのがコツです。
そして取り込みは、口を持つのではなく、フィッシュグリップや魚バサミを使ってあげてください。
次アジが釣れたら、ぜひ一度この不思議な口の中を観察してみてください。

