一見すると少し極端に聞こえるかもしれません。
しかし、これは決して大げさな話ではありません。
アジを真水氷で冷やす行為は、
淡水魚であるアユを海水氷で冷やすのと同じ。
どちらも、
魚の体にとっては「合わない環境」に放り込む行為です。
特にアジのような最高級クラスの魚では、
この違いが味としてはっきり現れます。
魚は「育った水」に最適化されている
魚は、生まれてからずっと、
・アジ → 海水
・アユ → 淡水
という環境で生きています。
そのため、
・体表
・筋肉
・細胞内の水分バランス
すべてが、その水質に合わせて調整されています。
このバランスを無視した冷却は、
魚の身に見えないダメージを与えます。
アジを真水氷で冷やすと何が起こるのか
アジは典型的な海水魚です。
このアジを真水氷で冷やすと、
・浸透圧の差で身に水が入り込む
・ドリップが出やすくなる
・身が水っぽくなる
・脂の旨味が逃げる
つまり、
高級アジを自ら普通のアジに落としてしまう
という結果になります。
寒尺アジや良型アジほど、
この差は顕著に出ます。
それはアユを海水氷で冷やすのと同じ
逆の立場で考えてみてください。
淡水魚であるアユを、
塩分を含んだ海水氷で冷やしたらどうなるか。
多くの人が、
「それはさすがにおかしい」と感じるはずです。
実はそれと同じことを、
私たちは日常的に
アジに対してやってしまっているのです。
最高級魚ほど「冷却の差」が味に出る
アジは大衆魚と思われがちですが、
実際には、
・寒尺アジ
・脂の乗った大型アジ
これらは完全に高級魚の領域です。
高級魚ほど、
・身が繊細
・脂が豊富
・水分変化に弱い
だからこそ、
冷却方法の差が
そのまま味の差になります。
海水氷が最高級魚に適している理由
海水氷は、
海水をそのまま凍らせた氷です。
そのため、
・魚体との浸透圧が近い
・身に余計な水分が入りにくい
・冷却が穏やかで均一
・脂と旨味を逃がしにくい
という特性があります。
漁師が昔から
海水+氷で魚を冷やしてきたのは、
味と価値を守るためです。
アジを本気で美味しく食べたいなら
釣った瞬間が、
アジの価値のピークではありません。
・どう締めたか
・どう冷やしたか
ここまで含めてが、
「本当の釣果」です。
最高級アジを狙うなら、
冷却も最高級であるべきです。
まとめ
最高級魚は、海水氷で冷やしてこそ完成する
アジを真水氷で冷やすのは、
アユを海水氷で冷やすのと同じ。
この感覚を持つだけで、
魚の扱い方は大きく変わります。
・海水魚には海水氷
・淡水魚には真水氷
この基本を守ることが、
魚への最大の敬意であり、
美味しさへの近道です。
次に釣れた良型アジは、
ぜひ海水氷で冷却してみてください。
「同じアジとは思えない」
その違いを、
きっと実感できるはずです。

