釣った魚は、
例外なく暴れます。
アジも
サバも
イワシも
グレも
青物も。
この「暴れる時間」こそが、
魚の味を左右する分岐点です。
活締めを
すぐにするか。
しないか。
その差は、
魚の体内で決定的な違いを生みます。
魚が暴れる本当の理由
魚が暴れるのは、
単なる反射ではありません。
・酸欠
・強烈なストレス
・逃げようとする本能
これらが一気に重なった
極限状態です。
このとき魚の体内では、
人間で言えば
全力疾走を何本も繰り返している状態
が起きています。
暴れている間、魚の体内で起きていること
ここが最重要ポイントです。
魚が暴れている間、
体内では次の現象が同時進行しています。
筋肉内で乳酸が大量発生
暴れる
↓
筋肉を激しく使う
↓
酸素不足
↓
乳酸が急増
乳酸が溜まると、
・身が硬くなる
・旨味が出にくくなる
・熟成耐性が落ちる
という悪影響が出ます。
ATP(旨味の元)が一気に消費される
魚の筋肉には
ATPというエネルギー物質があります。
このATPは、
・死後硬直の進行
・旨味成分の生成
に深く関係しています。
暴れ続けると、
・ATPを生前に使い切る
・死後硬直が一気に進む
・熟成の余地がなくなる
つまり。
暴れさせた魚ほど、味の伸び代が消える
ということです。
血液が全身に巡り続ける
暴れている魚は、
心臓が動き続けています。
すると、
・血が全身に巡る
・血合い部分が傷みやすくなる
・生臭さの原因が増える
活締めをしない魚ほど、
血が身に残りやすい状態になります。
体温が上昇する
魚も筋肉を動かせば
体温が上がります。
特に青物は顕著です。
・暴れる
・筋肉運動
・内部温度上昇
これにより、
・自己消化が進む
・鮮度劣化が加速
・内臓由来の劣化が始まる
という
最悪の流れに入ります。
活締めを早くすると何が変わるのか
では、
素早く活締めをすると何が起きるのか。
答えは明確です。
暴れを一瞬で止められる
活締めをすると、
・脳が即停止
・神経信号が遮断
・筋肉の無駄な動きが止まる
これにより、
・乳酸の発生が最小限
・ATPを温存
・体温上昇を防ぐ
という
理想的な状態になります。
血抜きが圧倒的に効く
活締め後すぐ血抜きを行うと、
・心臓の拍動を利用できる
・血が自然に抜ける
・血合いの劣化を防げる
結果として、
・臭みが出にくい
・身色が良い
・保存性が上がる
魚になります。
活締めしない魚はどうなるか
まとめると、
活締めをしない魚は。
・暴れて乳酸が溜まる
・ATPを使い切る
・血が身に残る
・体温が上がる
つまり、
釣れた瞬間から味が落ち続ける魚
になります。
食べられる。
でも美味しくない。
この差は、
釣り人の行動ひとつで決まります。
釣り人が覚えておくべき事実
魚の鮮度は、
・釣った瞬間
・締めた瞬間
・冷やし始めた瞬間
この3点で
ほぼ決まります。
特に重要なのは、
暴れている時間をどれだけ短くできるか。
ここが
釣り人の腕の見せ所です。
まとめ
・魚は釣られると必ず暴れる
・暴れるほど体内で劣化が進む
・乳酸、ATP消費、体温上昇が同時進行
・早い活締めでそれらを止められる
・味の差は釣った後に生まれる
魚は
釣った瞬間がゴールではありません。
釣った後の数十秒が、最高の一尾を決める。
それを知っている釣り人だけが、
同じ魚でも
一段上の味を手に入れられます。

