堤防や磯釣りをしていて、水面に巨大な白い影がゆらゆらと漂っているのを見たことはありませんか?
あるいは、仕掛けを回収しようとしたら、強烈な引きとともに上がってきた「のっぺり」とした大きな魚。
それが**「ウスバハギ」**です。
ここ南紀エリアでは、その独特の形状から**「ラケット」**や「ウチワ」という愛称で親しまれています。
一見すると「巨大なカワハギ」ですが、釣り人の中には「カワハギより味が薄い」「リリースする」という方も。
しかし、それはもったいない!
今回は、実は非常に美味なウスバハギの生態と、美味しく食べるコツをご紹介します。
ウスバハギ(ラケット)ってどんな魚?生態と特徴
1. 名前の由来と見た目
ウスバハギは、フグ目カワハギ科に属する魚です。
本家カワハギに比べて体が非常に薄いことから「薄葉剥(ウスバハギ)」と名付けられました。
特徴はなんといってもそのデカさ。
50cmを超える個体も珍しくなく、長い尾びれと平べったい魚体が、まさにテニスラケットのように
見えるため、和歌山周辺ではこの名で呼ばれることが多いです。
2. 生息域と習性
暖流の影響を受ける海域を好み、ここ和歌山の海でもよく見かけます。
群れで行動することが多く、時折、表層にプカプカと浮いている姿が目撃されます。
エサ取り名人としても知られ、小さな口でサシエサを巧みにかめ取っていくため、グレ釣り師や
イシダイ釣り師からは「エサ取り」として嫌われることもありますが、掛かればその引きは強烈です。
気になる「味」は?カワハギと比べてどうなのか
「ウスバハギは水っぽいから美味しくない」 そんな噂を聞いたことがあるかもしれません。
確かに、本カワハギの濃厚な旨味に比べると、ウスバハギの身は**「淡白」で「上品」**です。
しかし、決して不味いわけではありません!
むしろ、鮮度の良いウスバハギは、本カワハギにも負けない魅力があります。
透明感のある美しい白身
活け締めにして血抜きをしっかり行ったウスバハギの身は、透き通るように美しく、歯ごたえもしっかりしています。
クセが全くないため、いくらでも食べられる爽やかな美味しさです。
肝(キモ)の大きさは横綱級!
そして最大の魅力は**「肝」**です。 体のサイズが大きいため、入っている肝の量も半端ではありません。
本カワハギの肝に比べると少し脂があっさりしていますが、丁寧に裏漉しして醤油に溶けば、濃厚な「肝醤油」が楽しめます。
淡白な身に、たっぷりの肝醤油を絡めて食べる……これは釣り人だけの特権です。
ウスバハギを最高に美味しく食べる料理法
持ち帰る際は、釣った直後にエラを切って血抜きをし、クーラーボックスでしっかり冷やして持ち帰りましょう。
これだけで「水っぽさ」や「臭み」は劇的に改善されます。
1. 薄造りの肝醤油添え
身がしっかりしているので、フグのように薄く切る「薄造り」がおすすめ。
肝を湯通しして叩き、醤油とネギを混ぜた特製ダレで頂けば、日本酒が止まりません。
2. 鍋料理(ちり鍋)
身離れがよく、火を通してもボロボロ崩れにくいため、鍋の具材として非常に優秀です。
上品な出汁が出るので、野菜と一緒にポン酢で食べると絶品です。
3. フライ・唐揚げ
「ラケット」と呼ばれるだけあって、可食部(食べられる部分)が非常に多いのもこの魚のメリット。
刺身で余った部分は、フライや唐揚げにすると、ふわふわの食感が楽しめます。お子様にも大人気です。
まとめ:ラケットが釣れたら「当たり」です!
エサ取りとして扱われることも多いウスバハギですが、そのボリュームと食味は、専門に狙う価値があるほどです。
もし釣り場でこの「ラケット」に出会ったら、優しくリリース……ではなく、ぜひクーラーボックスへ!
釣太郎では、釣った魚の持ち込みも大歓迎です。
「これなんて魚?」「どうやって食べるの?」
そんな疑問があれば、お気軽にスタッフまでお声がけください。

