日水やマルハは、なぜ南極の沖アミ漁をやめたのか ?かつては自社船で操業 、しかし今は採算が合わない理由

昔の沖アミ業界を知る人は。
こう言います。

「昔は日水やマルハが
自分の船で南極まで行っていた」。

これは事実です。

かつて。
日本水産。
マルハ。

これら大手水産会社は。
自社漁船を持ち
南極海まで沖アミ漁に出ていました。

しかし。
現在。
この体制は終了しています。

理由は単純です。

採算が合わなくなった。


かつての南極沖アミ漁とは

昭和後期から平成初期。

日本の水産会社は。
世界でもトップクラスの
遠洋漁業国でした。

・大型冷凍母船
・加工設備搭載
・自社クルー

これを揃え。
南極海で長期操業を行っていました。

沖アミは。
食用。
養殖飼料。
釣り餌。

多用途で需要があり。
当時は十分に利益が出ていました。


なぜ沖アミ漁は儲かっていたのか

理由は三つあります。

一つ目。
燃料が安かった。

二つ目。
人件費が今ほど高くなかった。

三つ目。
規制が緩かった。

当時は。
現在ほど
厳しい国際管理はありません。

獲れるだけ獲れた時代。
これが背景です。


転機となった国際規制

状況が一変したのは。
南極海洋生物資源保存条約。

いわゆる
CCAMLR体制です。

これにより。

・漁獲量制限
・操業エリア制限
・科学的調査義務

が課されました。

沖アミは
無限資源ではない。

こうした認識が
国際的に共有され始めました。


採算が崩れた最大の理由

最大の理由は。
コストの急上昇です。

・燃料費の高騰
・船舶維持費
・人件費
・規制対応コスト

これらが
一気にのしかかりました。

一方で。
沖アミの販売価格は
大きく上げられません。

結果。
利益が出ない構造になりました。


なぜ大手ほど撤退したのか

ここが重要です。

大手企業ほど。
収益性を
厳密に見ます。

・投資回収
・リスク管理
・安定供給

これが成り立たない事業は。
切られます。

南極沖アミ漁は。
リスクが高く。
利益が薄い。

だから。
日水もマルハも。
自社操業をやめました。


現在の沖アミはどうなっているのか

現在の南極沖アミ漁は。

・専門企業
・海外資本
・共同操業

が中心です。

日本向けの沖アミも。
海外操業分を買い付ける形が主流です。

つまり。
「自分で獲る」時代は終わり。
「買う」時代になりました。


釣り餌の沖アミに影響はあるのか

あります。
非常に大きくあります。

・価格が上がりやすい
・品質にバラつきが出やすい
・供給が不安定

これらは。
すべて
操業構造の変化が原因です。

釣り人が
「昔より高い」。
「当たり外れがある」。

そう感じるのは。
気のせいではありません。


それでも沖アミが使われ続ける理由

理由は明確です。

代替が存在しない。

魚は。
何万年も
沖アミを食べて進化しました。

匂い。
粒感。
栄養。

これを完全に再現する人工餌は。
今も存在しません。

だから。
コストが上がっても。
沖アミは使われ続けます。


釣り人が知っておくべき現実

沖アミは。
安価で安定供給されるエサではありません。

・国際政治
・環境問題
・燃料価格

これらすべての影響を受けます。

今使えていること自体が
実はかなり恵まれている。

この視点は
持っておいて損はありません。


要約

かつて。
日水やマルハは
自社船で南極沖アミ漁を行っていた。

しかし。
規制強化とコスト上昇で
採算が取れなくなった。

現在は。
海外操業依存型へ移行。

その影響は。
釣り餌の価格と品質に
確実に現れている。

沖アミは
「当たり前にあるエサ」ではなく
国際資源である。

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