アジの揚げ料理と聞いて
真っ先に思い浮かぶのは
ほぼ間違いなく アジフライ です。
ですが実際には
アジは
唐揚げでも美味しい
天ぷらでも美味しい
非常に万能な魚です。
それでも
なぜ
アジ=フライ
というイメージが
ここまで定着したのでしょうか。
そこには
味だけではない
明確な理由 があります。
結論から言うと
アジは「フライ向きの条件」をすべて満たしていた
アジがフライの代表になった理由は
偶然ではありません。
アジは
フライという調理法に
最も相性が良い条件を
ほぼすべて持っていた魚なのです。
アジの身質がフライ向きだった
アジの身の最大の特徴
アジの身は
水分がやや多い
脂は中程度
繊維が細かい
火を通すと身割れしやすい
この性質は
刺身では好みが分かれますが、
フライにすると
一気に長所へ変わります。
フライ衣との相性
フライの衣
つまりパン粉は
余分な水分を吸い
外をサクサクにし
中をふっくら保つ
アジの
「水分が多い」という弱点を
完璧に補正します。
この時点で
アジとフライは
非常に相性が良かったのです。
骨構造が「フライ向き」だった
アジは
中骨はしっかりしていますが
腹骨や小骨は比較的柔らかい魚です。
三枚おろしにすると
骨が処理しやすい
身の形が整いやすい
開いても崩れにくい
フライにしたとき
見た目が美しい
食べやすい
子どもでも食べやすい
という利点があります。
家庭料理として「失敗しにくかった」
アジフライが定着した最大の理由の一つが
家庭での再現性 です。
唐揚げの場合
骨処理が甘いと食べにくい
揚げ温度で仕上がり差が出やすい
天ぷらの場合
衣の状態
油温
揚げ時間
すべてに技術が必要です。
一方
アジフライは
多少揚げすぎても失敗しにくい
冷めても美味しい
作り置きできる
この
「安定感」が
家庭料理として圧倒的でした。
洋食文化との相性が決定打
アジフライが広まった背景には
日本の洋食文化 があります。
明治以降
コロッケ
トンカツ
エビフライ
といった
フライ文化が
一気に広がりました。
その中で
安く
手に入りやすく
大量に獲れる
アジは
最適なフライ魚として
自然に定着していきます。
唐揚げや天ぷらが主流にならなかった理由
唐揚げの場合
唐揚げは
骨ごと食べる料理です。
アジは
サイズが中途半端で
骨を気にする人が多かった。
天ぷらの場合
天ぷらは
魚の繊細さを活かす料理。
アジの旨さは
繊細さより
コクと脂。
そのため
キスやハゼほど
天ぷら向きではなかったのです。
実は「一番うまいアジ料理」は人によって違う
ここまで読むと
アジフライが
絶対正義のように見えますが、
実際は
小アジ → 唐揚げ
鮮度抜群 → 天ぷら
脂ノリ最高 → フライ
と
個体条件で
最適解は変わります。
ただし
平均点が最も高い のが
アジフライだった。
これが
定番になった最大の理由です。
まとめ
アジがフライの代表になった理由は
身質がフライ向き
骨構造が処理しやすい
家庭料理として失敗しにくい
洋食文化と相性が良かった
この
すべてが揃っていたからです。
アジは
唐揚げでも
天ぷらでも
確かに美味しい。
ですが
「誰が作っても、誰が食べても美味しい」
この条件を満たしたのが
アジフライだったのです。

