寒い冬の釣りの醍醐味といえば、冷えた体を温める「鍋料理」ではないでしょうか。
しかし、真の楽しみは具材を食べ終えた後に待っています。
そう、魚の旨味がすべて溶け出したスープで作る「雑炊(ぞうすい)」です。
今回は、釣り魚で作る雑炊がなぜ美味しいのか、魚種ごとの出汁の特徴と、
最高の一杯を作るためのコツをご紹介します。
1. 「クエ鍋」の雑炊が王様と呼ばれる理由
南紀の冬の味覚の王様といえば、やはり「クエ」です。
クエの雑炊が最強とされる理由は、その「ゼラチン質」にあります。
皮や骨の周りにある豊富なコラーゲンが加熱によってゼラチン化し、スープにとろみをつけます。
このとろみが米一粒一粒をコーティングするため、濃厚でクリーミーな味わいになるのです。
食べた瞬間に唇がペタつくほどの濃厚さは、他の魚では決して味わえません。
「濃厚さ」を求めるなら、クエの雑炊に勝るものはないでしょう。
2. 「フグ鍋(てっちり)」が魅せる奇跡の透明感
一方で、クエと双璧をなすのが「フグ」です。
フグの雑炊の特徴は、どこまでも澄み渡る「透明感」と「上品さ」です。
フグの骨や身から出る出汁には、グルタミン酸やイノシン酸といった旨味成分が凝縮されて
いますが、脂分はほとんどありません。
そのため、雑炊にしても味がボヤけず、キリッとした塩気と旨味がダイレクトに伝わります。
卵の甘みを最も引き立てるのは、実はこのフグの出汁です。
「洗練された旨味」を求めるなら、フグ雑炊が至高です。
3. 釣り人ならでは!身近な魚で作る絶品雑炊
高級魚だけが雑炊の主役ではありません。
この時期、南紀の堤防や磯で釣れる身近な魚も、素晴らしい出汁が出ます。
●寒グレ(メジナ)
冬のグレは脂が乗っています。
しゃぶしゃぶにした後の出汁で作る雑炊は、磯魚特有の力強い風味があり、ポン酢を少し垂らすと絶品です。
ただし、磯臭さを消すために、下処理(血抜き)は入念に行いましょう。
●ガシラ(カサゴ)
良い出汁が出ることでは定評があります。
味噌仕立ての鍋にした後、そのままおじや風にするのがおすすめです。
●アオリイカ
意外かもしれませんが、イカの出汁は甘みが強く出ます。
水炊き風にして、最後に塩だけで味を調えた雑炊は、驚くほど優しい味がします。
4. 雑炊を劇的に美味しくする「3つの鉄則」
どんな魚を使う場合でも、以下の3点を守るだけで味が劇的に変わります。
1. ご飯は一度水洗いする
ご飯の表面のぬめりを取ることで、サラサラとした料亭のような仕上がりになります。
スープを吸いすぎず、出汁の味を際立たせることができます。
2. 沸騰させない
卵を入れる際は、グラグラと沸騰させないことが重要です。
沸騰していると卵が散りすぎて濁ってしまいます。
火を弱め、円を描くように溶き卵を回し入れ、蓋をして蒸らしてください。
3. 薬味はケチらない
万能ネギ、刻み海苔、そして南紀ならではの「生七味」や「柚子胡椒」。
香りのアクセントが、魚の油っこさを中和し、最後の一口まで美味しくさせます。
まとめ
釣りは魚を釣るだけでなく、その命を美味しくいただくまでが楽しみです。
特に1月、2月の厳寒期に釣れる魚は、寒さに耐えるために脂を蓄え、最高の出汁を提供してくれます。
今週末の釣果で、あなただけの「最強の雑炊」を作ってみてはいかがでしょうか。
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釣行の際は、ぜひお立ち寄りください。

