南紀の堤防から釣れる寒尺アジは、なぜ日本一といわれるのか?

「堤防から釣れるアジなんて、どこも同じ」。
そう思っている人ほど、南紀の寒尺アジを知ると価値観が変わります。

実際、
全国各地で尺アジは釣れます。
しかし、
南紀の寒尺アジだけは“別格”
と評価され続けています。

その理由は、
感覚論ではありません。
数字と環境条件が、はっきりと違うからです。


寒尺アジとは何か

寒尺アジとは、
冬季
水温が下がった南紀の堤防周辺で釣れる
30cmを超える大型マアジのことです。

ここで重要なのは、
・沖ではなく
・磯でもなく
・船釣りでもなく

堤防から釣れる
という点です。

この条件を満たす地域は、
日本中を見渡してもほとんど存在しません。


南紀という場所が異常な理由

南紀は、
黒潮が最も陸に近づく海域の一つです。

つまり、
・栄養豊富な外洋水
・沿岸のプランクトン
・複雑な地形

これらが
堤防の足元レベルで交差します。

通常、
これほどの栄養環境は
沖合や船釣りの世界です。

それが
南紀では
堤防の下に存在する

この時点で、
他地域とはスタートラインが違います。


脂質含有率が異常に高い

南紀の寒尺アジが日本一と呼ばれる
最大の理由はここです。

脂質含有率。

一般的なアジは、
脂質5〜8%程度。

良型でも、
10%前後です。

しかし南紀の寒尺アジは、
条件が揃うと

15〜18%

この数値に達します。

これは、
天然魚としては
マグロの中トロに迫るレベルです。

堤防から釣れる魚で
ここまで脂が乗る例は
全国的にも極めて稀です。


なぜ冬に脂が乗るのか

理由は単純です。

水温低下。

南紀では、
冬になると
水温が一気に18℃以下へ下がります。

アジは、
水温低下に備え
体内に脂肪を蓄積します。

これが
いわゆる
「越冬モード」。

しかし、
エサが少ない地域では
脂は乗りません。

南紀は違います。

冬でも、
・小魚
・甲殻類
・プランクトン

これらが豊富に残るため、
脂を溜めながら生き延びられる

これが
南紀寒尺アジ最大の強みです。


成長スピードが異常に早い

南紀の寒尺アジは、
同サイズの他地域アジと比べて

・身が厚い
・体高がある
・腹に張りがある

この特徴があります。

理由は、
成長効率の良さ。

黒潮由来の高エネルギー環境で
短期間に
一気に大型化します。

そのため、
30cmを超えても
まだ若い個体が多い。

若い

身が柔らかく
臭みが少ない。

これも
食味を押し上げる重要な要素です。


底にいる個体だけが“本物”

南紀の寒尺アジには
明確な特徴があります。

それは、
底の底にいる
という点です。

中層で釣れるアジの多くは
中アジ。

本命の寒尺アジは、
・海底付近
・潮が緩む層
・障害物の影

ここにいます。

この環境が、
・脂の蓄積
・運動量の抑制
・身質の向上

すべてにつながっています。


なぜ堤防で釣れるのか

普通なら、
これほどの個体は
沖に出ます。

しかし南紀では、
堤防そのものが
深場に隣接しています。

さらに、
夜間になると
外洋からベイトが寄る。

その結果、
大型アジが
堤防直下に差し込む。

この現象が
毎年
冬になると安定して起こる。

これが
「南紀だけの現象」です。


味の評価が別次元

実際に食べると、
評価はさらに確信に変わります。

・刺身
・なめろう
・フライ
・塩焼き

どの料理でも、
共通して言われるのは

「アジの概念が変わる」。

臭みがなく
甘みが強く
後味が軽い。

これが
高脂質かつ
筋繊維の細かい
南紀寒尺アジの特徴です。


なぜ「日本一」と言われるのか

まとめます。

南紀の堤防寒尺アジが
日本一と呼ばれる理由は、

・堤防から釣れる
・30cmオーバー
・脂質15〜18%
・若く身が柔らかい
・冬でもエサが豊富
・底に着く特殊個体

この条件を
すべて同時に満たしている
からです。

どれか一つではありません。

すべて揃う地域が
南紀しか存在しない。

それが答えです。


最後に

もし、
南紀で寒尺アジが釣れたなら。

それは
全国でも
トップクラスの魚を
自分の手で獲ったということです。

そして、
その価値を最大限に引き出すためには、
持ち帰り方も重要になります。

寒尺アジは、
釣った瞬間から
すでに
「高級魚」です。

その価値を
落とさない行動こそが、
真の南紀アジ釣りです。

南紀の堤防寒尺アジが
日本一と呼ばれる理由は、堤防から釣れる
・30cmオーバー・脂質15〜18%・若く身が柔らかい・冬でもエサが豊富・底に着く特殊個体。釣太郎

 

タイトルとURLをコピーしました