カツオによく似た「ソウダガツオ」には、高級魚の「ヒラソウダ」と、取り扱いに注意が必要な「マルソウダ」の2種類がいます。
特にマルソウダはヒスタミン中毒のリスクがあるため、正しい見分け方が必須です。
ウロコの模様(YとV)での判別法と、マルソウダを刺身で食べる際の絶対条件を解説します。
はじめに:そのカツオ、刺身で大丈夫?
堤防や磯からのルアー釣りやカゴ釣りで人気のターゲット、ソウダガツオ。
強烈な引きを楽しんだ後、クーラーボックスに入れたその魚、「マル」ですか?それとも「ヒラ」ですか?
実はソウダガツオには**「ヒラソウダ」と「マルソウダ」**の2種類が存在します。
見た目はそっくりですが、食材としての価値とリスクは大きく異なります。
特に「マルソウダ」は、扱いを間違えるとヒスタミン中毒を起こす可能性があるため、釣り人なら絶対に見分けられなくてはなりません。
今回は写真を使って、誰でもわかる見分け方を解説します。
1. 画像で一発!ウロコのラインで見分ける
2匹を見分ける決定打は、背中の「ウロコのある範囲」です。
こちらの比較写真をご覧ください。
注目すべきは、背中にある硬いウロコの模様が、体の後ろの方へどう伸びているかです。
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ヒラソウダ(写真上):ウロコラインが「Y」 ウロコのラインが第一背ビレと第二背ビレの間を超え、尻尾の方まで長く伸びています。 画像のように、ラインが途中で二股に分かれそうな、太く長い**「Y字型」**に見えるのが特徴です。
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マルソウダ(写真下):ウロコラインが「V」 ウロコのラインが短く、第一背ビレと第二背ビレの間あたりで急に細くなり終わっています。 なだらかに細くなる**「V字型」**のラインを描いています。
現場で釣れたら、背中を見て「ウロコが尻尾の方まで長く伸びているか?」を確認してください。
長く伸びていれば、当たりの「ヒラソウダ」です。
2. なぜマルソウダは注意が必要なのか?
「マルソウダは食べてはいけない」と誤解されがちですが、実は非常に美味しい魚です。
しかし、以下の理由から食用にするには知識が必要です。
血合い(チアイ)が多い マルソウダはヒラソウダに比べて、身の中に「血合い」が非常に多く含まれています。
この血合いには「ヒスチジン」という物質が多く含まれています。
ヒスタミン中毒のリスク 魚が死んで温度が上がると、ヒスチジンが細菌の働きで「ヒスタミン」という物質に変化します。
これがアレルギーに似た中毒症状(蕁麻疹、吐き気、舌の痺れなど)を引き起こす原因です。
ヒスタミンは一度生成されると、加熱しても消えません。
3. マルソウダを刺身で美味しく食べる条件
では、マルソウダは刺身で食べられないのでしょうか?
実は、条件さえ揃えばモチモチとした食感で、カツオ以上に美味しいと言う人もいます。
マルソウダを刺身で食べるための「絶対条件」は以下の通りです。
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釣った直後に活け締め・血抜きをする バケツで放置は厳禁です。
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キンキンに冷やす 氷海水(潮氷)ですぐに体温を下げ、鮮度低下を止めます。
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食べる時に「血合い」を完全に取り除く 中毒の原因となる血合い部分を大胆に切り落とし、白い身だけを刺身にします。
これらが徹底できない場合や、持ち帰るまでに時間がかかった場合は、刺身は避けてください。
醤油漬けにして唐揚げにしたり、茹でて「なまり節」にすると非常に美味しく頂けます。
4. ヒラソウダは極上の味
一方、写真上の「ヒラソウダ」は、本ガツオにも負けない極上の味です。
血合いはそれほど多くなく、脂の乗りも良いため、皮付きのまま炙り(タタキ)や刺身にするのが最高です。
スーパーにはあまり並ばないため、これを新鮮な状態で食べられるのは釣り人の特権と言えるでしょう。
まとめ
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ウロコが長く伸びていればヒラソウダ(大当たり・刺身最高)。
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ウロコが短ければマルソウダ(取り扱い注意)。
マルソウダが釣れた際は、必ず鮮度管理を徹底し、血合いを取り除いて安全に楽しんでください。
自分の釣った魚を正しく見分けて、美味しく食べるのも釣りの醍醐味です。
