アオリイカは、ただの視覚ハンターではありません。
彼らは「見て(視覚)」「感じて(水流感知)」「聞いて(振動感知)」という三つの感覚で、アジの存在を見抜いています。
ヤエン釣りでは、アジを“自然に泳がせる”ことが最も重要。
なぜなら、アオリイカはわずかな違和感や不自然な動きに非常に敏感だからです。
この記事では、アオリイカの索敵能力を理解しながら、ヤエン釣りでの活アジのおよがせ方を
科学的・実践的に解説します。
■ アオリイカは「見て」「感じて」「聞く」生き物
アオリイカは、海の中でもトップクラスの感覚生物です。
釣り人が思っている以上に、アジの“泳ぎ”を見抜いています。
① 見て察知(視覚)
アオリイカの視力は非常に高く、最大で10メートル先のアジを識別できます。
目は人間よりも明暗に強く、アジの「体色変化」や「泳ぎの方向」までも見分けます。
とくに、昼間や澄み潮では“視覚”がメインの索敵手段となります。
② 感じて察知(水流・波動)
アオリイカの体表には「感覚突起」と呼ばれる微細な器官があり、水の流れの変化を敏感に感じ取ります。
アジが泳ぐときに発する“水圧と波動”を約10メートル先でもキャッチ可能。
この機能により、濁り潮や夜間でもアジの位置を察知できます。
③ 聞いて察知(振動)
音というよりも「低周波振動」を感じています。
アジがヒレを動かすと生じる小さな振動が、アオリイカの全身に届くのです。
そのため、不自然な動きをしたアジはイカに警戒されてしまうのです。
■ ヤエン釣り師のための「活アジ」泳がせ方
アオリイカに“自然なベイト”と感じてもらうには、アジを長時間・自然に泳がせることが鍵です。
① 投入直後は潮上に流す
アジを潮上(風上)方向に投入することで、泳ぎが自然に潮に乗ります。
潮下に投げるとアジが抵抗して不自然な動きになり、アオリイカに警戒されやすくなります。
潮上投入=自然泳ぎ+波動安定
ヤエン師の基本中の基本です。
② 糸のテンションは「張らず・緩めず」
アジの自由を奪うと、泳ぎのリズムが乱れます。
一方で、緩めすぎるとアオリイカのアタリを感じ取れません。
理想は、糸が軽くふける程度。
アジが泳ぎながら、自然にテンションがかかるくらいがベストです。
③ アジを弱らせない扱い方
・クーラーに直入れせず、生かしバケツで海水循環。
・真水をかけない(ウロコが剥がれて泳ぎが悪化)。
・針をかける位置は「鼻掛け」か「背掛け」がおすすめ。
アジが「スッ」と前へ進む泳ぎを見せていれば、アオリイカは確実に気づいています。
④ 夜は静かに投入
アオリイカは音にも敏感です。
夜間のヤエン釣りでは、アジ投入時に水面を叩かないよう注意しましょう。
着水音が大きいと、それだけで警戒して逃げてしまいます。
静かな投入=自然接近率アップです。
■ アジの泳ぎが止まったら“イカが近いサイン”
アジが突然動かなくなったり、暴れたりする瞬間は要注意。
これは、アオリイカが視界内(5m以内)に入ったサインです。
そのタイミングでラインを軽く送り、アジを逃がす演出を加えると、イカは興奮して抱きつきやすくなります。
ヤエン釣りの「駆け引きの瞬間」です。
■ まとめ:アジは“泳がせ方”で釣果が変わる
アオリイカは、見て・感じて・聞いて獲物を探します。
その索敵能力を理解すれば、アジを「どう見せるか」が明確になります。
| 要素 | ポイント | 効果 |
|---|---|---|
| 見る | アジの自然な泳ぎを見抜く | 不自然な動きで逃げる |
| 感じる | 水流と波動で存在を察知 | 弱ったアジは反応薄 |
| 聞く | 振動で距離を判断 | 騒音や振動に敏感 |
アジを“自然に泳がせる”ことこそ、
アオリイカを確実に抱かせる最強のヤエン技術です。


