釣り人が魚を掛けたときに感じる「引きの強さ」。
同じサイズの魚でも、青物は猛烈に突っ走るのに、根魚はぐっと力強く踏ん張る──。
実はその違いは、魚の筋肉構造に隠された生物学的な仕組みによるものです。
今回は「筋肉と引き強さ」の関係を釣り人目線で解説します。
魚の筋肉構造とは
速筋(白身筋)
・瞬発力に優れ、一気にダッシュするための筋肉。
・主に回遊魚(ブリ、カツオ、サバなど)に発達。
・酸素をあまり使わず、短時間で爆発的なパワーを発揮。
遅筋(赤身筋)
・持久力に優れ、泳ぎ続けるための筋肉。
・マグロやカツオの背中が赤いのは遅筋が多いため。
・酸素を多く利用し、スタミナのある引きを生む。
魚種ごとの引き強さの秘密
青物(ブリ・カンパチ・ヒラマサ)
・速筋+遅筋のバランスが良く、突進力と持久力を兼ね備える。
・掛かると最初の突っ込みが強烈で、長時間のファイトが必要。
根魚(カサゴ・ハタ・イシダイ)
・速筋は少なめだが、骨格と遅筋で底に張り付くような強さを発揮。
・「根に潜られる」パワーは筋肉よりも体型と行動特性の影響が大きい。
回遊魚(サバ・カツオ)
・速筋が主体で、一気に走る。
・引きが軽快でスピード感があるが、持久力はやや短い。
サイズより筋肉構造がカギ
・同じ1kgでも、速筋型のサバは走る力が強い。
・遅筋型のクロダイは持久戦で釣り人を消耗させる。
・「引きの強さ=体重×筋肉比率」と考えると分かりやすい。
釣り人に役立つ知識
・青物狙いではドラグ調整が命。速筋の突進力に耐える必要がある。
・根魚狙いでは瞬間的に底から引き剥がすタックルパワーが必須。
・回遊魚はスピードに惑わされず、一定のリズムで寄せるのがコツ。
まとめ
魚の引き強さは「大きさ」だけでなく、「筋肉の構造」によって大きく左右されます。
青物は速筋と遅筋のハイブリッド、根魚は遅筋と体型の力、回遊魚は速筋主体。
次に魚を掛けたとき、筋肉構造を思い浮かべれば、釣りの奥深さをさらに感じられるでしょう。
魚の引き強さは大きさだけで決まるの?
いいえ。筋肉構造や体型による違いが大きな要因です。
青物はなぜあんなに走るの?
速筋と遅筋がバランスよく発達しているため、瞬発力と持久力の両方が強いからです。
根魚の引きはなぜ重たいの?
底に張り付く習性と、持久力のある遅筋主体の筋肉が関係しています。


