今さら聞けない「釣」という漢字の由来!

「釣(つる)」という漢字の由来を解説します。


■ 漢字「釣」の成り立ち

「釣」という漢字は、次の二つの部分から成り立っています。

・偏(へん):金(かねへん)
・旁(つくり):勺(しゃく)


■ 各構成要素の意味

【金(かねへん)】

・金属を表す部首です。
・針や釣り針のような道具、金属製品に関係します。

【勺(しゃく)】

・元々は、液体をすくう「ひしゃく」の象形文字です。
・「すくう」「引く」などの意味が派生しました。


■ 「釣」という漢字の意味の由来

この二つを組み合わせることで、「金属の針を使って、魚を引き上げる」動作を表現しています。

つまり、

・「金」=針(金属の道具)
・「勺」=引く・すくう動作(魚を引っ張る)

ということから、

「針で魚を引っかけて引き上げる=釣る」

という意味が生まれたのです。


■ 古代中国の用例

「釣」は古く中国でも魚釣りの意味で使われていました。
また、釣りの他に「人の気を引く」「誘う」という意味でも使われます。

例:
・「釣魚」(ちょうぎょ)= 魚を釣る


■ 日本での用例と音読み・訓読み

・音読み:チョウ
・訓読み:つ(る)・つ(り)

日本では特に「釣り」という言葉が一般化しており、日常的に使われています。


■ 派生語

・釣針(つりばり)
・釣糸(つりいと)
・釣竿(つりざお)
・釣果(ちょうか)
・釣行(ちょうこう)
・小遣いを「釣り銭」と言うのも、元は「余ったお金を引いて返す」意味です。


■ まとめ

漢字「釣」は、

・金属製の針(=金)
・魚を引き上げる動作(=勺)

この2つが合わさってできた、実にイメージしやすい象形文字です。

釣りの本質が、そのまま漢字に表現されている面白い例ですね。

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