アオリイカ釣りを楽しむアングラーの間で、しばしば話題になる「赤系アオリイカ」と「白系アオリイカ」。
「赤系は身が厚くて美味しい!」「白系は引きが強い!」
など、それぞれの特徴が語られ、あたかも別の種類のように認識されている方も多いのではないでしょうか?
しかし、本当にこれらは別種なのでしょうか?それとも、同じアオリイカなのに、なぜ体色に違いが生まれるのでしょうか?
この記事では、長年の疑問であるアオリイカの体色の謎に科学的な視点から迫ります。結論から言うと、一般的に「赤系」や「白系」と呼ばれるアオリイカは、別の種類ではありません。 その体色の違いが生まれる理由を徹底解説し、アオリイカの奥深い世界をご紹介します。
さあ、アオリイカの体色の秘密を解き明かし、より深くアオリイカを知ることで、今後の釣果アップにも繋げましょう!
結論:赤系も白系も「アオリイカ」という同じ種類!
多くの人が疑問に思っている「赤系」と「白系」のアオリイカ。実は、これらは遺伝子レベルで見ると、すべて同じ「アオリイカ(学名:Sepioteuthis lessoniana)」という種類に分類されます。
では、なぜ体色に違いが見られるのでしょうか?その要因は、主に以下の3つが考えられます。
- 生息環境(水深、海底の色、光の量など)
- 興奮度合いや気分(警戒、捕食、求愛など)
- 個体差
アオリイカは、皮膚に色素胞(しきそほう)と呼ばれる特殊な細胞を持っており、この色素胞を広げたり縮めたりすることで、瞬時に体色を変化させることができます。これは、カメレオンのように周囲の環境に溶け込んだり、仲間とのコミュニケーションを取ったりするための重要な能力なのです。
体色の違いが生まれる3つの要因を徹底解説!
それでは、具体的にどのような要因で体色に違いが生まれるのか、詳しく見ていきましょう。
要因1:生息環境が体色に影響を与える
アオリイカは、周囲の環境に擬態して身を隠す能力に長けています。そのため、生息している場所の環境によって体色が変化することがあります。
- 「赤系」に見えるアオリイカ:
- 海底が岩礁帯や藻場など、複雑な色合いの場所に生息している場合。 周囲の環境に合わせ、より保護色として体色が濃くなる傾向があります。
- 水深が深い場所や、光が届きにくい場所にいる場合。 暗い環境にいることで、体内の色素が濃く発現し、赤っぽく見えることがあります。
- 「白系」に見えるアオリイカ:
- 海底が砂地や泥地など、明るい場所や単調な色合いの場所に生息している場合。 周囲に合わせ、明るい色に変化させることで目立たなくします。
- 水深が浅い場所や、光が十分に届く場所にいる場合。 明るい環境にいることで、色素胞を収縮させ、体色が薄く見えることがあります。
要因2:アオリイカの「感情」や「状態」が体色に現れる
アオリイカの体色は、彼らの感情や生理的な状態を示すバロメーターでもあります。
- 興奮・警戒・捕食時:
- 獲物を捕らえる時や、敵に遭遇して警戒している時など、興奮状態にあるアオリイカは、体色が濃く、赤みが強く出ることがあります。これは、筋肉が収縮したり、血液の流れが変化したりすることによっても影響を受けると考えられます。
- 特に、釣られて水揚げされた直後のアオリイカは、興奮状態にあるため、体色が非常に濃く、赤っぽく見えることが多いです。
- リラックス・産卵期:
- 普段は水中でリラックスしている時や、産卵期には、比較的体色が薄く、白っぽく見えることがあります。これは、体力の消耗を抑えたり、特定の行動パターンに合わせた変化だと考えられます。
- 求愛行動の際には、オスがメスに対して特定の模様や色を出すことも知られています。
要因3:個体差による微妙な色の違い
人間と同じように、アオリイカにも個体差が存在します。同じ環境にいても、遺伝的な要素や成長過程の違いによって、わずかな体色の濃淡や模様の出方に差が出ることがあります。
これは、アオリイカの持つ色素胞の種類や配置、またはそれらの機能の微妙な違いによるものと考えられます。
「赤系」「白系」という表現が生まれた背景とアングラーの感覚
アングラーの間で「赤系」「白系」という表現が生まれた背景には、彼らの体色の違いが釣りの体験や、食味、引きの強さなどに影響を与えていると感じるからでしょう。
- 赤系が美味しいと言われる理由?
- 「赤系」に見えるアオリイカは、警戒心が高い場所に生息していることが多く、身が引き締まっていると感じるのかもしれません。
- あるいは、釣り上げられた直後の興奮した状態の体色が「赤」として記憶され、それが身の締まりと結びついている可能性もあります。
- 白系は引きが強い?
- 「白系」に見えるアオリイカは、比較的浅場や明るい場所で生活していることが多く、活発に泳ぎ回っているため、引きが強く感じるのかもしれません。
これらはあくまでアングラーの経験則や感覚に基づいたものであり、科学的に「赤系と白系で食味や引きの強さに明確な違いがある」と証明されているわけではありません。しかし、釣りという行為においては、アングラーの感覚や経験が非常に重要であり、それが釣りの楽しさを深める要因にもなっています。
まとめ:アオリイカの体色は奥深く、その多様性が魅力!
アオリイカの「赤系」と「白系」は、遺伝子レベルでは同じ種類であることがお分かりいただけたでしょうか。
体色の違いは、彼らが置かれている環境や、その時の感情、生理的な状態、そして個体差によって生じるものです。アオリイカは、この見事な体色変化の能力によって、様々な環境に適応し、生き抜いています。
この知識を持つことで、あなたは釣り場でアオリイカを見たときに、彼らがどのような状況にいるのか、何を考えているのかを想像できるようになるかもしれません。
そして、それがあなたの釣りの戦略に新たなヒントを与え、より深いアオリイカ釣りの世界へと誘ってくれるはずです。
アオリイカの奥深い体色の変化を理解し、彼らの生態に思いを馳せながら、さらにアオリイカ釣りを楽しみましょう!


