ブリは水温が高くなると“寄生虫が増えて身がパサパサ”に?──その理由と対策を徹底解説

【夏のブリは美味しくない?その理由は“寄生虫”かも】

「冬の寒ブリは脂が乗って最高」
「でも夏のブリはイマイチ、身がパサパサしてる…」

そんな声をよく聞きます。
その一因として最近注目されているのが、**水温上昇にともなう“寄生虫の増加”**です。

この記事では、水温と寄生虫、そしてブリの身質劣化の因果関係について科学的にわかりやすく解説します。


【結論:高水温期は寄生虫の活動が活発になり、ブリの身質にも影響を与える】

水温が高くなると、ブリに限らず多くの魚に寄生虫の感染率が上がることがわかっています。
特にブリは回遊魚で中間宿主(イカ・エビ・小魚など)を大量に捕食するため、寄生されやすい魚種のひとつです。

そして、特定の寄生虫はブリの筋肉組織を直接侵食し、結果的に身が痩せる・脂が抜ける・食感が悪くなるといった現象を引き起こします。


【ブリに寄生しやすい代表的な虫たち】

寄生虫名 寄生場所 主な影響
条虫(サナダムシ)類 消化管・内臓 栄養を吸収し、魚を痩せさせる
線虫類(アニサキス系) 筋肉・腹腔内 魚自体の栄養に大きな影響はないが、寄生が多ければ組織破壊が進む
ミクソゾア類(スポンジ様変性) 筋肉全体 スポンジ状の身質劣化。食感がボロボロになる

これらの寄生虫は、特に高水温期に増加しやすいことが研究で明らかになっています。


【なぜ水温が高いと寄生虫が増えるのか?】

高水温によって寄生虫が増える理由は以下の通りです。

① 成長スピードが上がる

寄生虫の幼虫は温度依存型。25〜30℃の海水では、10〜15℃のときよりも倍以上の速度で成長・繁殖します。

② 中間宿主(エビ・イカ・オキアミ)が増える

高水温でこれらの小型生物が大量発生すると、それを食べるブリに寄生虫がうつりやすくなります。

③ ブリの代謝・活動量が上がり、感染リスク増大

動きが活発になり、食欲旺盛になるため、寄生虫を含む餌を食べてしまう確率も上がるのです。


【寄生虫によって“身がパサパサ”になるメカニズム】

高水温期に寄生虫がブリに多くなると、以下のような変化が起こります。

  • 筋肉繊維が壊され、水分保持力が低下

  • 栄養(タンパク質や脂質)を吸収され、脂が抜けた身に

  • 筋肉がスカスカ・スポンジ状になる

この結果、**「パサパサしている」「旨味がない」「焼いても硬い」**といった“夏ブリ特有の品質劣化”が起こります。


【釣り人・消費者ができる対策】

ブリの身質低下を防ぐ・回避するためには以下の対策が有効です。

● 釣り人の対策

  • 釣ったらすぐに活締め・内臓処理をする

  • 血抜き後は海水氷で冷却し、寄生虫の活性を抑える

  • 身の変色やスポンジ化がないか確認

● 消費者の対策

  • 夏場の天然ブリは加熱調理がおすすめ(刺身より火を通す)

  • 信頼できる魚屋・市場で仕入れる(冷却・保存管理が良い)

  • 養殖ブリの方が、寄生虫リスクが低く安定した品質を得やすい


【まとめ:夏の天然ブリは寄生虫の影響で身質が落ちやすい】

内容 解説
高水温と寄生虫の関係 ◎ 成長促進・宿主増加・感染リスク上昇
ブリは寄生されやすい? ◎ 活発に餌を食べる回遊魚ゆえリスク大
身がパサパサになる原因 ◎ 筋肉破壊・脂質低下・水分保持力の減少
回避策 ◎ 活締め、加熱処理、養殖魚の選択

【“寒ブリ最強”は伊達じゃない。旬と環境を知れば、ブリはもっと美味しくなる】

ブリは季節によって品質が大きく変わる魚です。

とくに夏の天然ブリは水温と寄生虫の影響を受けやすいため、扱い方と知識が重要です。

「なぜ美味しくないのか?」を科学的に理解することで、

釣るときも食べるときも、より美味しい一尾に出会えるチャンスが増えるでしょう。

水温が上昇すると多くなる寄生虫、ブリ糸状虫。釣太郎

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