「この前食べたアジは最高だったのに、今回はイマイチ…」
「前回のカツオは脂ノリ抜群だったのに、今回はパサついてる…」
——そんな経験、ありませんか?
天然魚には**“当たりはずれ”があるのが当たり前**です。
この記事では、なぜ同じ魚でも味が違うのか?
脂のノリや旨味の変化はどこから来るのか?
その理由を科学的に解説し、味の良い魚を見極めるヒントもご紹介します。
■ なぜ天然魚は“味”が毎回違うのか?
天然魚は自然界で生きており、食べ物・水温・体調・繁殖状況など、
あらゆる外的要因によって味が変わります。
▼ 味に影響する主な要因5つ
| 要因 | 味への影響 |
|---|---|
| 季節(時期) | 産卵前は脂がのり、産卵後は痩せやすい(例:イサキ) |
| 水温 | 寒いほど脂をためやすい。高水温期は味が落ちる傾向 |
| 餌の種類 | 植物性プランクトン主体か、小魚主体かで味や風味が変わる |
| 体調・寄生虫 | 寄生虫や病気があると、身のしまりや脂が悪くなることも |
| 回遊の状況 | 長距離を泳いだ魚は痩せやすく、定着魚は太りやすい |
■ 「当たり魚」と「はずれ魚」の違いとは?
▼ 当たり魚の特徴
・腹を触ると弾力があり、丸々と太っている
・目が澄んでいて血合いも鮮やか
・身が透き通り、色が鮮やかで艶がある
・臭みが少なく、脂が乗って光る
▼ はずれ魚の特徴
・痩せて平たい、腹が薄い
・身が白っぽく、水分が多くベチャつく
・産卵後で痩せている
・血合いが黒ずみ、酸化臭がする
※ただし外見だけでは判断が難しい場合もあり、実際に捌いて初めて分かるケースも多いです。
■ 同じ魚でも味が違う!実例紹介
・イサキ
→「梅雨イサキ」は産卵前で脂ノリ最高。
→「麦わらイサキ」(産卵後)は痩せて味が落ちる。
・カツオ
→ 初夏の初ガツオはさっぱり系。
→ 秋の戻りガツオは脂が乗っていて濃厚。
・ブリ(ハマチ)
→ 寒ブリ(冬)は脂ノリ抜群。
→ 夏場は回遊疲れで痩せていることが多い。
■ 天然魚に“当たり”を引くためのヒント
・旬の魚を選ぶことが最大のポイント!
・釣った直後の魚より、1日寝かせて熟成した方が旨味が出ることも
・市場や直売所では「この時期は脂があるか?」と聞いてみるのも有効
・釣った魚は即血抜き・冷却(海水氷)で劣化を防ぐことが大事!
■ まとめ:天然魚の味に“ブレ”があるのは自然の証
・天然魚は自然環境の影響をダイレクトに受ける
・季節、水温、餌、回遊、産卵などで味は大きく変化する
・「当たりはずれ」は避けられないが、それも天然魚の魅力
・知識と経験で“当たり魚”を見抜く目を養おう!
「今回はハズレだったな」も、次回の“旨い一匹”への布石。
天然魚との一期一会の出会いを、楽しんでいきましょう。


