ボラとチヌは本当に「大の仲良し」? 釣り人の間でよく言われる理由

釣り場で「ボラの下にはチヌがいる」という言葉を一度は聞いたことがあるはずです。
これはただのジンクスではなく、多くのチヌ釣り経験者が実感している現象です。
実際のところ、ボラとチヌ(クロダイ)は餌の競合がほとんどなく、むしろ共存しやすい関係にあります。
同じポイント(河口、防波堤、湾奥、磯など)に同時に群れることが多く、混獲同時出現が頻繁に起こるため「仲良し」「使者」と表現されるのです。
餌の違い:なぜ競合が少ないのか?

項目
ボラ(オボコ・イナダ級含む)
チヌ(クロダイ)
主な食性
デトリタス食(泥中の有機物・腐植物質)中心
雑食性(甲殻類・貝・ゴカイ・海藻など)
食べ方
口を大きく開けて泥やプランクトンを濾過摂食
鋭い歯+臼歯で噛み砕き・すり潰し
コマセ反応
ぬか・配合エサ・植物性エサに強く寄る
オキアミ・麦・イソメ・カニなどに強く反応
代表エサ
ぬか、植物プランクトン、泥有機物
オキアミ、コーン、貝、カニ、ゴカイ、海藻
  • ボラは濾過摂食がメインのため、コマセを「濁り」として利用し、表層~中層で群れながら有機物を吸い込む。
  • チヌは底生生物や甲殻類を積極的に探して捕食するため、ボラが表層で騒いでいても底の方でエサを探せば問題ない。

つまり、同じコマセを撒いても「食べる層・食べるもの」がズレているため、直接的な餌争いが起きにくいのです。

むしろボラの群れがコマセを寄せ集めてくれることで、チヌが安心して近づきやすくなるケースも多いです。
実釣りでの関係性パターン(南紀エリアの実例)南紀の河口・防波堤・磯では特に顕著です。

  1. ボラが先に群がる → チヌが後から入る
    ボラの群れがコマセに反応して表層を荒らす → その下層や周囲にチヌが忍び寄る(「ボラの使者」説の正体)。
  2. ボラが厄介者になるケース
    ボラが多すぎるとオキアミを瞬殺したり、ウキ下を荒らしたりする。→ 米ぬかを減らし、オキアミ比率を上げたり、粒エサ(コーン・ボイル)を混ぜてボラを分散させる対策が有効。
  3. 逆にボラを味方につける釣り方
    ボラをわざと寄せておくと、エサ取り(フグ・小サバなど)を蹴散らしてくれる。結果、チヌのアタリが取りやすくなることも。
  4. 両方狙えるハイブリッドパターン
    春~秋の乗っ込み期や河口部では、ボラとチヌが同時に回遊・滞在。ボラ狙いの太めのハリス+大きめエサで両刀流も可能。

ボラの群れを見かけたら「ただの厄介者」ではなく、「チヌが近くにいるサインかも」と考えて粘ってみる価値は大いにあります。

タイトルとURLをコピーしました