結論から言うと、この2つは役割も性質も全くの別物です。
アジの「ゼイゴ」:防御の鎧
アジの側線にある「ゼイゴ(稜鱗)」は、硬い鱗が変化したものです。
これは外敵から身を守るための**「防御用」**の鎧であり、泳ぐ際の整流効果も持っています。
ニザダイの「3つの点」:攻撃のナイフ
一方で、ニザダイの尾柄部にある3つの点はサンノジとも呼ばれる理由で、非常に硬くて鋭い
**「骨質の棘(とげ)」です。
これは防御ではなく、敵を切り裂くための「攻撃用」**の武器。
不用意に素手で触れると、カミソリで切ったような深い傷を負うため、釣り人の間では
「要注意」のサインとして知られています。
なぜこの場所に「ナイフ」があるのか?
ニザダイは尾鰭を左右に激しく振ることで泳ぎます。
この「振る力」を利用して、近づいてくる外敵を尾鰭の付け根にある棘で叩き、切り刻むのです。
まさに**「リビング・ナイフ」**とも呼べる進化の形です。
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配置の妙: 尾鰭の最も動きが激しい場所に配置することで、最小限の動作で最大の殺傷能力を発揮します。
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素材の硬さ: 鱗の延長ではなく、骨そのものが突出しているため、厚い皮膚も容易に貫通します。
釣り場でニザダイが釣れた時の注意点
ニザダイ(サンノジ)が釣れた際、以下の点に注意してください。
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素手で掴まない: 暴れた際に棘が手に当たると、一瞬で手が血まみれになります。必ずフィッシュグリップを使用しましょう。
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ハサミで除去: 持ち帰って食べる場合は、現場ですぐにキッチンバサミなどでこの棘を切り落としておくと、調理時の怪我を防げます。
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磯靴に注意: 磯の上で踏んでしまった場合でも、フェルトやラバーを貫通する恐れがあるほど強力です。
まとめ:海の生き物の「生き残り戦略」
アジは「守る」ためにゼイゴを纏い、ニザダイは「戦う」ためにナイフを装備しました。
同じ尾鰭の周辺にある特徴でも、その目的を知ることで釣りの楽しみや自然への敬意が深まりますね。
釣太郎では、こうした南紀の魚たちの面白い生態についても日々発信しています。
安全に楽しく、南紀の豊かな海を満喫しましょう。

