寒グレのシーズン真っ只中。
釣り上げて、お腹がパンパンに張っていると「よっしゃ!白子入りだ!」とガッツポーズしたくなりますよね。
濃厚でクリーミーな白子は、確かに冬の味覚の王様です。
しかし。
「白子が入っている個体=一番美味しいグレ」だと思っていませんか?
実はこれ、半分正解で、半分ウソなんです。
今回は、あえて釣り人の常識にメスを入れる「食味の真実」をお話しします。
1. 「白子」に栄養を吸い取られた「身」
生物の仕組みとして、産卵期は子孫を残すことに全エネルギーを使います。
つまり、食べた餌の栄養は、優先的に「白子」や「真子」に送られるのです。
お腹がはち切れんばかりの白子が入っているグレ。
捌いてみると、意外と身が薄かったり、脂が回っていなかったりすることはありませんか?
これは、身に蓄えるはずだった脂(エネルギー)が、すべて白子に行ってしまった証拠。
「白子を食べる」なら最高ですが、「刺身(身)を食べる」なら、実はベストな状態とは言えないのです。
2. 影の最強個体「白子なし」の存在
では、本当に「身が美味い」寒グレとは何か。
それは、同時期に釣れる「産卵に参加しない個体」や「白子がまだ小さい個体」です。
こいつらは、白子に栄養を送る必要がありません。
その結果、食べた栄養がすべて「全身の脂」として蓄積されます。
包丁を入れた瞬間、刃が白く濁るほどの脂(ラード)。
醤油に漬けると、脂で醤油が弾かれる。
純粋に「魚の身」の美味さを追求するなら、実はお腹がスマートな個体の方が「当たり」であることも多いのです。
3. 白子自体の「旬」も短い
さらに言うと、「白子が入っていれば美味い」というわけでもありません。
時期が早すぎれば、まだ水っぽくてコクがない。
逆に時期が遅すぎて、放精直前になると、独特の生臭さが出たり、食感が悪くなったりします。
「真っ白で」「適度な弾力があり」「ねっとりしている」。
この最高の状態の白子に出会えるのは、寒グレシーズンの中でもほんの一瞬です。
まとめ:何を食べるかで「当たり」は変わる
結論として、「寒グレ=白子=旨い」は、白子単品で見れば正解です。
しかし、魚全体のポテンシャルとして見れば、必ずしも正解ではありません。
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濃厚な珍味を楽しみたいなら:お腹パンパンの白子入りを狙う。
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極上の刺身を楽しみたいなら:あえて白子が未熟な個体を喜ぶ。
釣り上げたグレを見て、「こいつは白子用」「こいつは刺身用」と見極める。
これができるようになれば、あなたはもう食通の釣り人です。
釣太郎では、どんなグレでも美味しく持ち帰れるよう、最高の氷と活かしバッカンをご用意してお待ちしています。

