はじめに:せっかく釣った魚、水っぽくてガッカリしていませんか?
釣れたばかりの魚を刺身にしたのに、「身がブヨブヨして水っぽい」「味が薄い」と感じた経験はありませんか。
新鮮なはずなのになぜ?と疑問に思うかもしれません。
実は、魚が水っぽくなってしまうのには、明確な4つの原因があります。
この4つのポイントを押さえるだけで、釣った魚の味は劇的に変わり、料亭のような味に近づけることができます。
今回は、釣り人がやりがちなNG行動と、正しい持ち帰り方を解説します。
原因1:魚を「真水」に直接触れさせている
魚が水っぽくなる最大の原因の一つが「浸透圧」です。
魚の切り身や内臓を出した後の身を、水道水(真水)でジャブジャブ洗っていませんか。
魚の体液の塩分濃度よりも真水の塩分濃度が低いため、真水に触れると浸透圧の働きで、魚の細胞内に水分が入り込んでしまいます。
これが「身が水っぽくなる」直接的な原因です。
対策:海水を使うか、キッチンペーパーを活用する
釣り場で魚を洗う時は、必ず海水を使用しましょう。
自宅で捌く際も、内臓や血合いを洗う時以外は極力真水を当てないのが鉄則です。
もし真水で洗った場合は、すぐにキッチンペーパーで水分を完全に拭き取ってください。
水分管理こそが、魚の旨味を守る第一歩です。
原因2:冷やし方のミス(氷が直接当たっている)
クーラーボックスの中で、氷や保冷剤が魚の魚体に直接当たっていませんか。
これをやると「氷焼け」を起こし、身が白っぽくなったり、変質したりします。
また、氷が溶けた水に魚が浸かっている状態も最悪です。
溶けた水は「真水」に近い状態になっていることが多く、先ほどの浸透圧の原理で魚が水を吸ってしまいます。
対策:魚を袋に入れるか、氷と分ける
魚はビニール袋に入れ、氷や水に直接触れないようにしましょう。
または、新聞紙で包んでから袋に入れるのも効果的です。
「潮氷(海水+氷)」で急冷する場合も、魚の体温が下がったら早めに水を抜くか、
直接水に浸からないように袋に移し替えるのがベストです。
原因3:血抜き不足
「血抜き」は魚の臭みを取るだけでなく、身の質感を保つためにも重要です。
血が体内に残っていると、そこから腐敗が進みやすくなります。
また、血が身に回ることで生臭さが出るだけでなく、身の締まりが悪くなり、結果として食感が悪くなる原因になります。
対策:エラと尾を切ってしっかり振る
釣ったらすぐにナイフやハサミでエラ膜を切り、海水中に入れて血を放出させましょう。
大型魚の場合は尾の付け根にも切り込みを入れます。
血が抜けることで身の透明感が保たれ、熟成させた時の旨味も格段に向上します。
原因4:締め遅れ(魚が暴れてから締めている)
魚が釣れた後、バケツの中で長時間泳がせたり、地面でビチビチと暴れさせたりしていませんか。
魚が暴れると、体内のエネルギー源(ATP)が急速に消費されます。
このATPこそが、後に「旨味成分(イノシン酸)」に変わる重要な物質です。
暴れてエネルギーを使い果たした魚は、死後硬直が早く始まり、身がすぐに柔らかく(水っぽく)なってしまいます。
また、過度なストレスは身に酸味を生じさせることもあります。
対策:釣ったら即「脳締め」
写真を撮ったりサイズを測ったりする前に、まずはピックなどで脳天を突き刺し、即座に締める(脳締め)を行いましょう。
魚にストレスを与えず、エネルギーを残した状態で絶命させることが、プリプリの食感と濃厚な旨味を残す秘訣です。
まとめ:4つの鉄則を守って、最高の釣果を楽しもう
釣った魚が水っぽくなるのを防ぐには、以下の4点を徹底しましょう。
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真水に触れさせない(洗うなら海水、真水なら即拭き取り)
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氷を直接当てない(袋に入れる、水浸しにしない)
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血抜きを確実に行う
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すぐに締める(暴れさせない)
この工程を丁寧に行うだけで、同じ魚とは思えないほど味が変わります。
次回の釣行ではぜひ実践して、釣り人だけの特権である「極上の刺身」を堪能してください。
釣太郎の海水氷で冷却するのも有効なツールです。

