「せっかく釣った魚なのに、なんだか生臭い…」
「スーパーの魚より美味しくない…」
そんな経験はありませんか?
実は釣り魚の美味しさは、釣り上げた直後の処理で9割が決まります。
この記事では、釣り歴20年の筆者が実践している釣り場でできる下処理テクニックを
徹底解説します。
目次
なぜ下処理で味が決まるのか
魚の鮮度低下は「3つの原因」で加速する
| 原因 | 影響 | 発生までの時間 |
|---|---|---|
| 血液の酸化 | 生臭さの原因 | 約30分〜1時間 |
| 体温上昇 | 身の劣化・細菌繁殖 | 即時 |
| 内臓の腐敗 | 異臭・苦味の浸透 | 2〜3時間 |
重要ポイント 魚は死後、体内のATP(エネルギー物質)が分解され、時間とともに
旨味成分であるイノシン酸に変化します。
しかし、処理が不適切だと旨味に変わる前に腐敗が始まってしまいます。
釣り場で必須の5つの下処理 {#釣り場で必須の5つの下処理}
① 活け締め(いけじめ)
最も重要な工程です。
やり方
- 魚の眉間(目と目の間)にピックを刺す
- 一瞬で脳を破壊し即死させる
- 魚が白目を向けば成功
✅ 正しい締め方:一瞬で動かなくなる
❌ 間違い:魚が暴れ続ける → やり直し
なぜ必要?
暴れるとストレスで乳酸が溜まり、身が酸っぱくなる原因に。
② 血抜き(ちぬき)
生臭さを防ぐ最重要工程
やり方
- エラの付け根をナイフで切る
- 尾の付け根にも切り込みを入れる
- 海水バケツに頭を下にして入れる
- 5〜10分待つ
💡 プロのコツ 心臓が動いているうちに血抜きすると、ポンプ作用で血が抜けやすくなります。
③ 神経締め(しんけいじめ)
高級魚・大型魚には必須のテクニック
やり方
- 脳締め後、背骨の上にある神経の穴を探す
- 専用ワイヤーを挿入
- 尾まで通して神経を破壊
効果
- 死後硬直を遅らせる
- 身の弾力が長時間持続
- 熟成に適した状態に
④ 内臓・エラの除去
手順
- 肛門から腹を開く
- 内臓を一気に取り出す
- エラを引き抜く
- 血合いを歯ブラシで掃除
- 海水で洗浄(真水はNG)
⚠️ 注意 真水で洗うと浸透圧で身が水っぽくなります。必ず海水を使いましょう。
⑤ 冷却・保存
正しい冷やし方
【理想的な保存構造】
┌─────────────────┐
│ 氷 │ ← 上層
├─────────────────┤
│ 新聞紙 │ ← 直接氷に触れない
├─────────────────┤
│ ★魚★ │ ← 内臓処理済み
├─────────────────┤
│ 新聞紙 │
├─────────────────┤
│ 氷 │ ← 下層
└─────────────────┘
目標温度:0〜4℃
魚種別・最適な処理方法 {#魚種別最適な処理方法}
| 魚種 | 締め方 | 血抜き | 神経締め | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| アジ・サバ | 脳締め | 必須 | 不要 | 氷締めでもOK |
| タイ・ヒラメ | 脳締め | 必須 | 推奨 | 熟成向き |
| 青物(ブリ等) | 脳締め | 必須 | 必須 | 血抜き徹底 |
| イカ・タコ | – | – | – | 墨袋除去が重要 |
| 小魚(キス等) | 氷締め | 不要 | 不要 | 手早く冷やす |
持っていくべき道具リスト {#持っていくべき道具リスト}
必須アイテム
- フィッシングナイフ(錆びにくいステンレス製)
- 締めピック(脳締め用)
- 神経締めワイヤー(大型魚用)
- クーラーボックス(容量は釣り物に合わせて)
- 氷(板氷+砕氷の併用が理想)
あると便利
- 歯ブラシ(血合い掃除用)
- ビニール袋(魚を直接氷に触れさせない)
- 海水汲みバケツ
- キッチンペーパー・新聞紙
よくある失敗と対策 {#よくある失敗と対策}
Q. 血抜きしたのに生臭い
A. 血抜きのタイミングが遅かった可能性大
→ 釣り上げてから5分以内に処理を開始しましょう。
Q. 身がブヨブヨになった
A. 真水で洗った or 氷に直接触れていた
→ 海水で洗い、新聞紙やビニールで氷と魚を分離しましょう。
Q. 熟成させたら腐った
A. 内臓・血の処理が不完全
→ 熟成は「完璧な下処理」が前提。少しでも不安なら当日食べるのがベスト。
まとめ
釣り魚を美味しく食べるための下処理5ステップをおさらいします。
- 活け締め → ストレスを与えず即死させる
- 血抜き → 生臭さの元を徹底除去
- 神経締め → 鮮度を長時間キープ
- 内臓除去 → 腐敗を防ぐ
- 適切な冷却 → 0〜4℃をキープ
この5つを実践するだけで、釣った魚が「料亭レベル」の美味しさに変わります。
ぜひ次回の釣行で試してみてください!

