はじめに
釣り人の間でよく聞く言葉に「カマス1匹、底千匹」というものがあります。
これは「1匹釣れたら、その周囲にはおびただしい数の仲間がいる」という意味で、カマスの群れの大きさを表す有名な言い回しです。
では、なぜカマスはそんなにも大群で行動するのでしょうか?
本記事では、その理由を生態・捕食習性・釣り実体験の3つの視点から解説します。
1. カマスは「群れ」で生きる回遊魚
カマスは沿岸部や港周辺に現れる回遊魚で、単独行動はほとんどしません。
群れで行動すること自体が生き残り戦略です。
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群れでいると外敵(ブリ・カンパチ・シイラなど)に狙われにくい
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1匹が逃げても他が囮になるため、生存確率が上がる
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群れ全体で獲物を追い込むことができる
この集団防御と集団狩りの両立が、カマスが群れを作る最大の理由です。
2. 回遊型の捕食スタイル
カマスは小魚(キビナゴ・イワシ・アジの稚魚など)を主食にしています。
こうした小魚も群れで行動するため、カマスもそれを追うように大群で回遊します。
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小魚の群れを見つけたら、左右や後方から包囲する
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逃げ場を失わせ、一斉に捕食する
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捕食後は次の獲物を求めて回遊する
つまり、カマスの群れは移動する漁船団のような存在で、常に餌場を探しながら移動しています。
3. 群れの規模は季節とサイズで変化
カマスの群れは季節や成長段階によって規模が異なります。
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夏〜秋の小型(ピンカマス):数百〜千匹単位の超大群
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冬〜春の大型(尺カマス):数十〜百匹程度の中規模群れ
小型の時期ほど外敵が多く、群れを大きくすることで生存率を上げます。
成長して大型になると外敵が減るため、群れはやや分散します。
4. 釣り人から見た「カマス1匹、底千匹」
釣りでカマスを狙っていると、1匹釣れた後に連発モードに入ることがあります。
これはまさに群れが足元や仕掛け周辺に滞在している証拠です。
釣り人としてのポイントは以下の通り。
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1匹釣れたらテンポを落とさず手返しよく釣る
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群れが去る前にできるだけ数を伸ばす
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群れは急に移動するため、アタリが止まったら移動も視野に入れる
5. 群れが釣りに与える影響
カマスの群れは、釣り方や釣果にも大きな影響を与えます。
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ジグサビキ・メタルジグ:群れの中に仕掛けを通すと一気に連発
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エサ釣り(キビナゴ・小アジ):群れが回ってくれば確実に食う
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夜釣り:港の常夜灯にベイトが集まると、カマスも高確率で出現
特に回遊ルートを見極めることが釣果アップのカギになります。
まとめ
カマスが大群をなす理由は、以下のように整理できます。
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外敵から身を守るための集団行動
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獲物を効率的に捕らえるための狩猟戦略
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季節やサイズに応じて変化する群れの規模
釣り人としては、1匹釣れた瞬間が勝負の始まりです。
「カマス1匹、底千匹」の言葉どおり、群れの滞在時間を逃さず、手返し良く釣り続ければ爆釣も夢ではありません。

