イセエビ(伊勢海老)は、日本沿岸に広く生息する高級食材として知られる大型のエビです。
その独特な見た目と、頑丈な構造には生き抜くための工夫が詰まっています。
ここでは「イセエビの身体の各部位構造」について、釣り人や食材として扱う方にも役立つよう、詳しく解説します。
● イセエビの全体構造(外骨格)
イセエビは「甲殻類」に分類され、体は**頑丈な外骨格(クチクラ)**で覆われています。
この外骨格が、外敵や岩場から体を守ります。
体は大きく以下の3部に分けられます。
● 頭胸部(とうきょうぶ)
・頭部と胸部が一体化した構造。
・前方には、**長い触角(しょっかく)**が2本と、**小さな触角(副触角)**が2本あります。
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眼:複眼で、周囲の光や動きを広範囲に感知。
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口器(こうき):複数のあごや触手で、エサ(貝類や小動物)をすり潰して食べる。
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はさみ(第1歩脚):イセエビには大型のはさみはなく、細長い歩脚が5対ある。特に前脚は力強い。
● 胴体(腹部)
・いわゆる「尾っぽ」の部分で、食用にされる主な部分です。
・6節に分かれた腹節からなり、それぞれに「遊泳肢(ゆうえいし)」と呼ばれる小さな足がついています。
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腹節(ふくせつ):硬い殻で覆われ、筋肉質。身が詰まっている。
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尾扇(びせん):扇のような形をした尾の先端。
これを勢いよく動かすことで、後ろ向きに高速で逃げることができる。
● 歩脚(ほきゃく)
・**脚は全部で5対(10本)**あります。
・前の数本はエサを捕らえるのに使い、後ろは移動に使用。
・イセエビは陸に上がることもでき、潮だまりなどでは歩いて移動します。
● 外骨格の脱皮と再生能力
・イセエビは成長するために定期的に脱皮を繰り返します。
・脚や触角を失っても、脱皮により再生する能力があります。
・脱皮直後は殻が柔らかく、「ソフトシェル状態」になります。
【まとめ】イセエビの構造は生き残りの工夫が満載
イセエビの体は、岩場に潜んで外敵から身を守りながら生きるための合理的な構造をしています。
特に強靭な外骨格と筋肉質の腹部は、食用としても人気です。
釣り人にとっては、脚の動きや脱皮時期を知ることが釣果に直結しますし、食材として扱う人にとっては部位ごとの役割を知ることで調理の工夫にもつながります。


