2026年8月末、南紀各地でカマスの姿が見え始めています。
まだ「当たり年」と断定できる段階ではありません。
しかし、今年は秋のカマス釣りに期待できる材料が、例年より早い時期からそろい始めています。
結論からいえば、2026年秋の南紀カマスは、当たり年になる可能性が十分にあります。
ただし、今後の黒潮、水温、ベイトの動きによっては、釣れる場所が短期間で大きく変わる可能性もあります。
現在確認できるサインから、2026年秋のカマスを予測します。
2026年秋の南紀カマスは期待できる
2026年8月末時点の予測は、次の通りです。
9月前半は小型から中型の群れが各地で確認され、9月後半から10月に数とサイズが伸びる可能性があります。
さらに秋が深まれば、ヤマトカマス中心の群れから、良型のアカカマスへ入れ替わる展開も期待できます。
今年注目したいのは、単にカマスが釣れ始めたことではありません。
黒潮の接近、ベイトの動き、秋へ向かう水温変化が重なり始めていることです。
サイン1 8月中にカマスが姿を見せている
最も分かりやすいサインは、秋本番前の8月からカマスが確認されていることです。
カマスは突然、何もない海から現れるわけではありません。
沖や深場にいた群れが、エサとなる小魚を追って沿岸や港内へ移動してきます。
8月中に姿を見せるということは、南紀沿岸にカマスが利用できるエサ場が形成され始めている可能性があります。
初期の釣果が単発ではなく、複数日、複数地点で続けば、秋の本格化につながる可能性はさらに高くなります。
反対に、一日だけ釣れてすぐ消えた場合は、通過中の小さな群れだった可能性があります。
「釣れた」という情報だけでなく、「何日続いているか」が重要です。
サイン2 黒潮が潮岬へ接近している
海上保安庁の2026年8月28日現在の海況では、黒潮が潮岬へ接近しているとされています。
また、2026年9月も足摺岬から潮岬で黒潮の接岸基調が続く見通しです。
これは南紀の魚の動きを考えるうえで、非常に大きな材料です。
黒潮が接近すると、暖かい海水とともにイワシ類、キビナゴ、小アジなどの回遊魚が動きます。
カマスは、こうした小魚を追って移動する肉食魚です。
ベイトが南紀沿岸へ入れば、カマスの群れも港内、河口、磯際などへ接近しやすくなります。
2026年秋は、黒潮接近によるベイトの供給が期待できる状態です。
現在の黒潮流路は、海上保安庁の海洋速報と海流推測図で確認できます。
黒潮接近は必ずしも好材料だけではない
黒潮が近いから、必ずカマスが爆釣するわけではありません。
黒潮の影響が強すぎると、沿岸水温が高止まりすることがあります。
水温が高すぎれば、カマスが日中に深場へ落ちたり、港内に長く滞在しなかったりする可能性があります。
海が澄みすぎると、カマスがルアーや仕掛けを見切りやすくなることもあります。
重要なのは、黒潮そのものではなく、黒潮によって運ばれたベイトが港内や沿岸に残るかどうかです。
暖水だけが入り、ベイトが通過してしまえば、カマスも短期間で移動します。
サイン3 秋の水温低下がこれから始まる
8月末の南紀沿岸は、まだ夏の高水温期です。
三重県水産研究所が2026年8月24日に発表した9月予測では、熊野灘の表層水温は平年並からやや高めで推移する見込みです。
黒潮は比較的安定した直進経路を維持し、潮岬周辺では接岸傾向が続くと予測されています。
詳しくは黒潮と沿岸海況の1か月予報で確認できます。
カマス釣りで注目したいのは、単純な水温の高さではありません。
夏から秋へ向かって、水温が少しずつ下がり始めることです。
表層水温が下がると、小魚が港内や浅場にまとまりやすくなります。
カマスも早朝だけでなく、夕方や日中に姿を見せる機会が増えてきます。
台風や強い北風によって海水が混ざり、一時的に水温が下がった直後も群れが動く可能性があります。
サイン4 ベイトがいれば群れが長く残る
カマスの当たり年を決める最大の要素は、カマスの数だけではありません。
ベイトの量です。
小アジ、イワシ、キビナゴなどが港内に多ければ、カマスは同じ場所に長く滞在します。
反対に、ベイトが少なければ、一度カマスが入っても短期間で移動します。
釣り場で次のような様子が確認できれば、カマスが近くにいる可能性があります。
- 小魚が水面で不自然に跳ねる
- 小魚の群れが岸壁際へ追い込まれる
- 水面に細長い魚影が走る
- 朝夕に小さなナブラが出る
- サビキ釣りで小アジやイワシが釣れている
- ルアーにカマス特有の鋭い傷が付く
カマスだけを探すより、先にベイトを探した方が効率的です。
2026年秋は魚種の入れ替わりにも注目
南紀で釣れるカマスは、一種類とは限りません。
代表的なのは、ヤマトカマス、アカカマス、タイワンカマスです。
釣れ始めの時期には、比較的小型のヤマトカマスが多くなる傾向があります。
水温が下がり始める秋には、アカカマスの比率が高まり、サイズも伸びる可能性があります。
黒潮の影響が強い年には、タイワンカマスが混じることもあります。
8月末に釣れた魚が小さくても、今年のカマスがすべて小型という意味ではありません。
今後、別の群れや魚種に入れ替わる可能性があります。
9月と10月では、同じ釣り場でも釣れるカマスの種類と大きさが変わることがあります。
当たり年を判断する5つの基準
2026年秋が本当の当たり年になるかは、9月前半の状況でかなり見えてきます。
特に次の5点を確認してください。
1 複数の釣り場で釣れているか
ひとつの港だけで釣れている場合は、局地的な群れの可能性があります。
みなべ、田辺、白浜、日置、すさみ、串本など、広い範囲で確認されれば当たり年への期待が高まります。
2 釣果が一週間以上続くか
カマスは移動の速い魚です。
数日で消えることも珍しくありません。
同じ場所で一週間以上続けば、周辺に十分なベイトが残っている可能性があります。
3 朝だけでなく夕方にも釣れるか
群れの密度が低いと、釣れる時間が朝の短い時間に限られます。
群れが大きく活性も高ければ、夕方や日中にも反応することがあります。
4 小型だけでなく良型が混じるか
小型ばかりでも将来性はあります。
しかし、25センチ以上の個体が早い段階から混じれば、複数の群れが接岸している可能性があります。
5 ベイトが継続して確認できるか
カマスの釣果が一時的に落ちても、ベイトが残っていれば再び釣れ始める可能性があります。
ベイトまで消えた場合は、群れが大きく移動する可能性があります。
9月から10月の予測
9月前半
小型から中型の群れを探す時期です。
朝夕の短時間に釣果が集中しやすく、釣れる場所の変化も激しいと予想されます。
小型ミノー、メタルジグ、ジグサビキ、カマス専用サビキが使いやすいでしょう。
9月後半
水温が下がり、ベイトが港内へまとまれば、数釣りの本格化が期待できます。
群れが大きければ、日中でも深い場所や日陰で釣れる可能性があります。
この時期に複数地点で連続して釣れれば、当たり年の可能性はかなり高くなります。
10月
数だけでなく、サイズにも期待したい時期です。
ヤマトカマス中心からアカカマス中心へ変化すれば、30センチ前後の良型が狙える可能性があります。
朝まずめだけで判断せず、夕まずめや夜間の常夜灯周辺も確認したいところです。
今年の注意点は群れの移動速度
2026年秋は黒潮の接岸が予測されているため、魚の動きが速くなる可能性があります。
昨日釣れた場所で、翌日も同じように釣れるとは限りません。
釣果情報を見るときは、場所だけでなく、次の項目も確認してください。
- 釣れた日と時間
- 潮の動いた時間
- カマスの大きさ
- 釣れた水深
- ベイトの種類
- 使用したルアーや仕掛け
- その後も釣果が続いているか
数日前の情報より、前日や当日のベイト情報を優先した方が釣り場を選びやすくなります。
結論 当たり年候補だが9月前半が分岐点
2026年秋の南紀カマスは、期待できる状態でスタートしています。
8月から姿を見せていること。
黒潮が潮岬へ接近していること。
9月も接岸傾向が続くと予測されていること。
これらは当たり年につながる好材料です。
ただし、カマスが長く残るかどうかは、ベイトと水温の変化で決まります。
9月前半に複数の釣り場で釣果が続き、港内に小魚が残れば、2026年秋は本格的な当たり年になる可能性があります。
今年は「まだ早い」と待つより、出始めた群れを早い段階から追いかける価値がありそうです。


