これは釣り人目線でも非常に重要な特徴です。
アオリイカは「柔らかい」「水っぽくなりやすい」「冷却で白くなりやすい」と感じる人が多いですが、これは筋肉内に大量の水分を抱えているためです。
特に魚と決定的に違うのは、筋肉構造です。
魚は泳ぎ続けるために、筋繊維が密集し、赤身や白身の筋肉構造が発達しています。
一方アオリイカは、ジェット噴射で瞬発的に動く生き物。
そのため筋肉は柔らかく、水分保持型に近い構造になっています。
このため、
・真水氷で冷やすと浸透圧で水ぶくれしやすい
・時間経過でドリップが出やすい
・冷やしすぎると食感が変わる
・冷凍耐性は意外と高い
・乾燥すると急激に味が落ちる
という特徴が出ます。
逆に言えば、この「超高水分」が、あの独特のねっとり感や甘みの理由でもあります。
アオリイカはグルタミン酸系の旨味が非常に強いですが、水分量が多いことで、あの“とろみ感”が生まれています。
南紀の大型アオリイカが「別格にうまい」と言われる理由の一つも、この豊富な水分と筋肉の柔らかさです。
逆にスルメイカ系は水分が少なく、筋肉密度が高いため、硬く締まりやすい。
つまり、
魚=筋肉型
イカ=水分型
と言ってもかなり近い生物学的違いがあります。


