多くの釣り人が、無意識にやってしまっていること。
それは「流水解凍」です。
水道の蛇口をひねって、ジャージャーと水をかけ続ける。
「早く溶けるし、楽だから」
その気持ち、痛いほどわかります。
でも、はっきり言わせてください。
その瞬間、あなたが苦労して釣ったアオリイカの価値は、暴落しています。
なぜ流水がダメなのか?
理由はシンプル、「温度変化が急激すぎる」からです。
冷凍庫のマイナス18度から、水道水の温度へ。
季節によっては水温が20度を超えることもあるでしょう。
このジェットコースターのような急激な温度差に、イカのデリケートな細胞は耐えられません。
結果、細胞が破壊され、旨みの汁(ドリップ)が止めどなく流れ出してしまう。
解凍した袋の中に、色のついた水が溜まっていませんか?
あれは、イカの「魂(うまみ)」が抜け出た残骸です。
さらに最悪なのは、袋に入れず直接水に当てて溶かすパターン。
これはもう、解凍ではなく「洗濯」です。
旨みを洗い流して、代わりに真水を吸わせているようなもの。
以前もお伝えした通り、アオリイカはただでさえ水分が多い生き物です。
そこに追い討ちをかけるような真似は、もうやめましょう。
本当の贅沢は、時間をかけること。
冷蔵庫に移してじっくり待つか、氷水で0度付近をキープしながらゆっくり戻す。
「流水の早さ」をとるか、「本物の旨さ」をとるか。
釣り人としてのプライドがあるなら、答えは決まっているはずです。

