「釣りたての透き通ったイカこそ至高」。
釣り人なら誰もがそう信じて疑わない常識です。
でも、あえて言わせてください。
「せっかくの鮮度がもったいない!」という声が聞こえてきそうですが、これには科学的な理由と、
食通を唸らせるだけの根拠があるんです。
今回は、なぜ生よりも冷凍の方が美味しいと言われるのか、その秘密を暴露します。
理由1:繊維が壊れて「甘み」が爆発する
これが最大の理由です。
釣りたてのアオリイカは、身がコリコリとして歯ごたえ抜群ですが、実はその分、舌が「甘み」
を感じにくい状態でもあります。
一度冷凍すると、イカの筋肉繊維が適度に破壊されます。 するとどうなるか。
解凍した時に、あの独特の**「ねっとりとした食感」**が生まれるのです。
この「ねっとり」こそが、舌に旨味成分を長く留まらせ、脳に「甘い!」と強く感じさせる正体です。
熟成鮨(ずし)と同じ原理で、時間をかける(冷凍する)ことで、旨味のポテンシャルを最大限に引き出すわけです。
理由2:アニサキスを無効化できる
美味しさ以前に、安心して食べられるかどうかも重要です。 生食で一番の懸念材料である寄生虫「アニサキス」。
家庭用の冷凍庫でも、48時間以上しっかり芯まで凍らせることで、アニサキスのリスクをほぼゼロにできます。
「当たるかも…」とビクビクしながら食べるより、安心して思い切り頬張れる方が、精神的にも
美味しいに決まっています。
理由3:いつでも「旬」を味わえる
アオリイカは冷凍耐性が非常に高い食材です。
魚と違って、冷凍しても味が落ちにくい、むしろ美味しくなる稀有な存在。
正しい下処理をして冷凍しておけば、台風で釣りに行けない週末でも、真夜中でも、
解凍するだけで極上の刺身にありつけます。
冷凍庫にアオリイカのストックがある生活。 これ以上の幸せがあるでしょうか。
美味しく冷凍する「唯一の鉄則」
ただし、一つだけ守ってほしいルールがあります。 それは**「真水で洗わないこと」**。
冷凍前に水で洗うと、浸透圧で水っぽくなり、解凍時に旨味が全部逃げます。
墨や汚れはキッチンペーパーで拭き取るだけにして、ラップで空気を抜いて密閉する。
これだけで、お店レベルの味が約束されます。
まとめ
「コリコリ派」は釣りたてを。
「ねっとり甘み派」は冷凍を。
一つの魚で二通りの食感を楽しめるのは、釣り人の特権です。
もし大漁だった日は、迷わず冷凍庫へ放り込んでください。
数日後、あなたは過去の自分に感謝することになりますよ。

