「魚は鮮度が命」は間違い?釣り人が知るべき美味しさの真実【熟成と旨味】

「釣りたての魚は最高に美味しい!」

釣り人なら誰もが一度は口にする言葉です。

確かに、ピチピチと動く魚をその場で捌いて食べるのは格別な体験です。

しかし、「鮮度が良ければ何でも美味しい」というのは、実は半分正解で、半分間違いだということをご存知でしょうか?

今回は、魚のプロも実践している「鮮度と旨味」の深い関係についてお話しします。

これを知れば、あなたの釣果料理が劇的にレベルアップするはずです。

「鮮度抜群」=「食感」を楽しむもの

釣りたての魚、いわゆる「活かり気(いかりけ)」のある魚の特徴は、なんといってもその食感です。

身が引き締まっており、コリコリ、プリプリとした歯ごたえがあります。

これは死後硬直が始まる前の、筋肉が生きている状態だからこそ味わえる特権です。

しかし、味覚という点ではどうでしょうか。

実は、この段階では魚本来の「旨味」はまだ引き出されていません。

醤油やポン酢の味が勝ってしまい、魚そのものの味は薄く感じることが多いのです。

つまり、「鮮度抜群の魚」とは、「味」ではなく「食感」を楽しむものだと言えます。

「美味しさ」の正体は時間の経過にある

では、魚の「旨味」はいつ生まれるのでしょうか。

それは、魚が死んでから一定の時間が経過した後です。

魚の筋肉に含まれるエネルギー源(ATP)が、酵素の働きによって分解され、「イノシン酸」という旨味成分に変化します。

これが**「熟成」**と呼ばれるメカニズムです。

時間を置くことで、身のコリコリ感は減りますが、その分、ねっとりとした舌触りと、

口いっぱいに広がる濃厚な旨味が生まれます。

高級寿司店で出てくるネタの多くが、数日間寝かせた魚である理由はここにあります。

魚種による「食べ頃」の違い

もちろん、すべての魚を寝かせれば良いわけではありません。

魚の種類によって、鮮度重視か、熟成向きかが分かれます。

1. 鮮度重視で食べるべき魚(青物など)

アジ、サバ、イワシなどの青魚は、酵素の働きが強く、自己消化(身が溶けること)が早く進みます。

また、独特の臭みが出やすいため、これらは釣りたてや、その日のうちに食べるのが

一番美味しいとされています。

この場合、「鮮度が良ければ美味しい」は正解です。

2. 寝かせて化ける魚(白身魚・根魚)

タイ、ヒラメ、ハタ、クエなどの白身魚や根魚は、釣りたては身が硬く、味も淡白です。

これらは適切な処理をして冷蔵庫で数日寝かせることで、驚くほど旨味が増します。

特に大型の根魚などは、1週間寝かせてようやく本領を発揮することもあります。

釣り人だからこそできる「究極の選択」

スーパーで売られている魚は、流通にかかる時間があるため、ある程度時間が経過しています。

しかし、いつ、どのように締められたかまでは分からないことが多いです。

ここで圧倒的に有利なのが、私たち釣り人です。

なぜなら、**「最初の処理(活け締め・血抜き)」**を自分で完璧に行えるからです。

熟成を成功させるための絶対条件は、魚が腐敗する原因となる「血液」と「内臓」を、

釣り上げた直後に丁寧に取り除くことです。

釣太郎では、適切な締めの道具や氷も常備しています。

現場で完璧な処理をした魚を持ち帰り、当日はコリコリの食感を楽しみ、残りは数日寝かせて

濃厚な旨味を味わう。

この「食感」と「旨味」の両方をコントロールできることこそが、釣り人の特権なのです。

まとめ

「魚は鮮度が良ければ何でも美味しい」は半分ウソ。

正しくは、**「鮮度が良い魚は食感を楽しみ、時間を置いた魚は旨味を楽しむ」**です。

次にいい魚が釣れたら、すぐに全部食べてしまわずに、半身だけキッチンペーパーと

ラップに包んで、冷蔵庫で寝かせてみてください。

きっと、「同じ魚でここまで味が変わるのか!」と感動するはずです。

釣行の準備や、魚の締め方で分からないことがあれば、ぜひ釣太郎スタッフまでお気軽に

お声がけください。

最高の魚を、最高の状態でいただきましょう。

 

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