1. サバには2種類ある!釣果を美味しく食べるための第一歩
堤防や船釣りでよく釣れるサバですが、日本近海には主に「マサバ(真鯖)」と
「ゴマサバ(胡麻鯖)」の2種類が生息していることをご存知でしょうか。
「サバなんてどれも一緒でしょ?」と思っていると、一番美味しい旬を逃してしまったり、
料理法を間違えてしまったりするかもしれません。
実はこの2種、見た目も味も、そして「美味しい時期」もまったく異なるのです。
今回は、釣り人なら知っておきたいマサバとゴマサバの確実な見分け方と、それぞれの魅力を徹底解説します。
2. 【見分け方】決定的な違いは「お腹の模様」
もっとも簡単で確実な見分け方は、お腹を確認することです。
マサバ(本サバ・平サバ)の特徴
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お腹: 銀白色で無地。 黒い斑点はありません。
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背中: 「サバ紋」と呼ばれる唐草模様のような独特の筋が入っています。
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体型: 胴回りがやや平たく、断面がつぶれたような形をしているため「ヒラサバ」とも呼ばれます。
ゴマサバ(マルサバ)の特徴
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お腹: 名前の通り、黒い小さな斑点(ゴマ模様)が多数散らばっています。 ※個体によっては斑点が薄い場合もありますが、よく見ると確認できます。
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背中: マサバに比べて模様が細かく、少し複雑なドット状になっていることが多いです。
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体型: 断面が丸っこいため「マルサバ」と呼ばれることがあります。
3. 生体と旬の違い:いつ食べるのが正解?
見た目以上に重要なのが「旬」の違いです。
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マサバの旬:秋~冬(10月~2月頃) 「秋サバ」「寒サバ」という言葉がある通り、水温が下がる時期に脂が乗ります。 この時期のマサバは脂質含有量が非常に高く、濃厚な旨味が特徴です。 逆に夏場は産卵後で痩せており、味が落ちます。
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ゴマサバの旬:夏(6月~9月頃) マサバの味が落ちる夏場でも、ゴマサバは味が落ちにくいのが最大の特徴です。 そのため「夏サバ」として重宝されます。 一年を通して味のばらつきが少ないのも特徴ですが、特に夏はマサバの代用以上の存在感を発揮します。
4. 食味とおすすめの料理法
脂の乗り方が違うため、適した料理も変わってきます。
マサバ:脂を楽しむ料理
冬のマサバは脂が強いため、その濃厚さを活かした料理が絶品です。
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しめ鯖: 脂の甘みと酢の酸味が最高にマッチします。
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味噌煮: 加熱しても身がパサつかず、トロっとした食感を楽しめます。
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塩焼き: 皮と身の間にある脂が滴り落ちるほどのジューシーさです。
ゴマサバ:身の質を楽しむ料理
マサバに比べると脂は控えめで、身が引き締まっています。
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竜田揚げ・フライ: 脂が少ない分、油を使う料理でもくどくなりません。
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ごまサバ(料理名): 九州の郷土料理。 刺身を甘醤油とすりごまで和えたものですが、鮮度が良ければ非常に美味です。
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刺身: 脂っこいのが苦手な方は、あえてゴマサバの刺身を好む場合もあります。
5. 市場価値とブランド化
一般的に、市場価値が高いのはマサバです。
特に大分県の「関サバ」や宮城県の「金華サバ」など、一本釣りや特定の海域で獲れたマサバは
高級ブランドとして高値で取引されます。
これらは適切な処理と高い脂乗りが保証されており、百貨店や高級料亭に並びます。
一方、ゴマサバはかつて「下魚(げざかな)」扱いされることもありましたが、近年ではその評価が見直されています。
特に夏場の鮮度の良いゴマサバは、高知県の「清水サバ」のようにブランド化されているものも
あり、地域によってはマサバ以上の高値がつくこともあります。
和歌山の南紀エリアでも、夏場に回遊してくる大型のゴマサバは引きが強く、食べて美味しい人気のターゲットです。
6. まとめ:釣れたらすぐにお腹をチェック!
マサバなら冬、ゴマサバなら夏。
釣れた魚がどちらなのかを見分けることで、その日の晩御飯のメニューが決まります。
どちらも美味しい魚ですが、共通して言えるのは「鮮度が命」だということです。
サバは「生き腐れ」と言われるほど傷みが早い魚です。
釣れたらすぐにサバ折りなどで血抜きをし、潮氷でキンキンに冷やして持ち帰りましょう。
みなべの海で釣れた新鮮なサバを味わえるのは、釣り人の特権です。

