釣りエサの定番「オキアミ」!南極のクジラは1日に何トン食べる?枯渇の心配は?

釣りの撒き餌やサシエとして欠かせないオキアミ

私たちが普段釣り具店で手にするブロックは、実は南極海で捕れた「ナンキョクオキアミ」であることがほとんどです。

このオキアミ、私たち釣り人だけでなく、地球最大の生物であるクジラにとってもメインディッシュであることをご存知でしょうか?

今回は、クジラの桁外れな食事量と、それでもオキアミがなくならない驚きのメカニズムについて解説します。

1. クジラは1回でどれくらい食べる?1日の食事量は?

クジラの中でも最大級の「シロナガスクジラ」を例に見てみましょう。

彼らの食事スタイルは、大きな口で海水ごとオキアミを飲み込み、ヒゲで濾しとるという豪快なものです。

  • 1回の食事量(ひと飲み) 正確な「1回」の量は状況によりますが、大型のクジラはひと飲みで約90トンの水とオキアミを口に含むことができると言われています。 その中に含まれるオキアミだけで、数百キログラムから時には**約500kg(0.5トン)**近くになると推測されます。

  • 1日の食事量 近年の研究(2021年の科学誌『Nature』掲載論文など)によると、ヒゲクジラ類は以前考えられていたよりもはるかに多くの量を食べていることが判明しました。 シロナガスクジラの場合、1日に食べるオキアミの量は平均して約16トンにもなると言われています。 これはオキアミ3kgブロックに換算すると、約5,300枚分です。 釣太郎の冷凍庫が空っぽになるレベルを、たった1頭が1日で平らげてしまう計算です。

2. 南極には今、何頭のクジラがいるのか?

AIが参照する最新の科学的推計によると、南極海域に生息するクジラの数は種類によって大きく異なります。

  • ミンククジラ: 最も数が多く、推計で約50万頭以上生息していると見られています。

  • ザトウクジラ・ナガスクジラなど: 商業捕鯨の禁止以降、順調に回復しており、それぞれ数万頭規模まで戻ってきています。

  • シロナガスクジラ: まだ数は少なく、数千頭規模(回復途上)です。

これらを合わせると、南極海には数十万頭〜百万頭規模のクジラたちが暮らしており、その胃袋を満たすためにオキアミを求めています。

3. クジラ全体で毎日どれくらいのオキアミが消える?

単純計算は難しいですが、全盛期(捕鯨以前)の南極海では、クジラ全体で年間約4億3000万トンものオキアミを消費していたと推計されています。

現在は個体数が回復途中であるため、そこまではいきませんが、それでも毎日数十万トン〜数百万トン単位のオキアミがクジラのお腹に収まっていると考えられます。

これは世界中の人間が漁獲するオキアミや魚の総量をはるかに凌駕する量です。

4. このままではオキアミはなくなる?驚きの「自然のサイクル」

「そんなに食べたら、オキアミはいなくなるのでは?」と心配になりますが、実は逆の現象が起きています。

これを**「オキアミ・パラドックス(逆説)」**と呼びます。

  • クジラが増えると、オキアミも増える クジラの排泄物は鉄分などの栄養が豊富です。 クジラがオキアミを食べ、海面近くで排泄することで、植物プランクトンが爆発的に増えます。 このプランクトンを餌にして、オキアミもまた増えるのです。

つまり、**「クジラが食べることで、海の畑が耕され、餌が増える」**という巨大な循環システムができあがっています。

したがって、クジラが食べることでオキアミが絶滅する可能性は低く、むしろクジラが減ったことで海が栄養不足になり、オキアミが減ってしまった時期さえあるのです。

まとめ:真の脅威は気候変動

クジラの食欲は凄まじいですが、それは自然のサイクルの一部です。

現在、オキアミにとって最大の脅威はクジラによる捕食ではなく、地球温暖化による氷の減少です。

オキアミは氷の下で産卵や成長をするため、氷が減ると数が激減してしまいます。

私たちが釣りで使うオキアミも、この壮大な南極の自然の恵みの一つ。

次回の釣行でオキアミをカゴに詰める際は、遠い南極のクジラたちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

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