フナムシはかつて釣りエサとしてよく使われていましたが、近年はほとんど流通していません。
その理由はいくつか考えられます。
1. 入手の難しさとコストの問題
フナムシは漁港や磯場に生息しているものの、養殖ができず採取するしかありません。
商業的な採取が困難であるため、大量供給ができず市場流通が途絶えた可能性があります。
また、衛生管理の問題から、店舗で取り扱いづらくなったことも一因かもしれません。
2. エサの選択肢が増えた
現在はアオイソメや本虫(マムシ)、冷凍オキアミなど、手軽で使いやすいエサが豊富にあります。
さらに、ワームやルアーの普及により、活きエサを使わなくても釣りが楽しめるようになりました。
そのため、あえてフナムシを使う必要性が減ったのかもしれません。
3. フナムシ自体の不人気
フナムシは見た目のインパクトが強く、嫌がる人も多いです。
特に初心者やファミリー層には敬遠されがちで、商業的な需要が低いことも影響しているでしょう。
4. 釣り場の変化
かつてはフナムシを使ってクロダイ(チヌ)やメジナ(グレ)を狙う釣りが一般的でした。
しかし、環境変化や釣法の多様化により、フナムシをエサとして使う文化自体が
衰退した可能性があります。
5. 自然保護や規制の影響
地域によっては、フナムシの乱獲や生態系への影響を考慮し、採取が制限されているケースもあります。
また、環境保護意識の高まりにより、磯場の生物をむやみに採ることが敬遠される傾向もあります。
まとめ
フナムシは釣れる魚種も多く、エサとしての実力は高いですが、流通の難しさや時代の変化に
より姿を消したと考えられます。
現在では、どうしても使いたい場合は自分で採取するしかないですね。
とはいえ、まだ特定の地域ではクロダイ狙いで使う人もいるので、完全に消えたわけではなさそうです。
視覚と匂いで圧倒的な吸引力を誇る舟虫。