回遊魚は確かに血液量が多いと言われていますが、具体的にどれくらい多いのかを比較すると
以下のようになります。
一般的な魚の血液量
魚の血液量は 体重の約3~7% 程度ですが、種類によって違いがあります。
- 回遊魚(マグロ・ブリ・カツオなど) → 5~7%
- 定着性の魚(ヒラメ・カサゴ・アコウなど) → 3~5%
- 淡水魚(コイ・フナなど) → 約3%以下
例えば、10kgの魚 の場合:
- マグロやブリ(回遊魚) → 500~700gの血液
- ヒラメやカサゴ(定着性魚) → 300~500gの血液
なぜ回遊魚は血が多いのか?
- 高い運動能力を持つため
- 回遊魚は長距離を泳ぎ続ける必要があり、酸素を効率的に運ぶために血液量が多い。
- 特にマグロやカツオは赤身魚で、筋肉に豊富な毛細血管を持つ。
- ヘモグロビン濃度が高い
- マグロやブリのような回遊魚はヘモグロビン濃度が高く、酸素を運びやすい。
- 一方、ヒラメやカサゴのような底生魚は酸素消費が少ないため、血液量が少なくても生きられる。
- 筋肉の赤身・白身の違い
- 回遊魚 → 赤身(血が多い)
- 定着魚 → 白身(血が少ない)
- 赤身魚は運動量が多いため、ミオグロビン(酸素を貯めるタンパク質)を多く含み、それに伴い血液量も増える。
まとめ
- 回遊魚(マグロ・ブリ・カツオなど)は、定着魚(ヒラメ・カサゴなど)より 1.5~2倍程度 血液が多い。
- これは運動量と酸素運搬の必要性が高いため。
- 血が多いため、締め方や血抜きの重要性も高い(特にマグロやカツオは迅速な処理が必要)。
つまり、回遊魚は運動量が多く、血液量も多いため、しっかりとした血抜き処理が鮮度維持に
不可欠 ということですね。