カサゴ(ガシラ)の産卵生態
✅ 産卵時期:
- 冬季(11月~2月頃)が産卵のピーク。
- 地域によって差はあるが、特に水温が10~15℃程度の時期に活発になる。
✅ 産卵方法:
- 卵胎生の魚で、卵を産むのではなく、メスの体内で孵化させて稚魚を直接産む。
- メスは受精後に1~2ヶ月ほど卵を体内で育て、数千匹単位の稚魚を放出する。
✅ 産卵場所:
- 沿岸の岩礁帯や防波堤周りの障害物が多いエリアで産卵。
- 夜間に産卵行動が活発になる傾向がある。
✅ 産卵期の釣り:
- 冬のカサゴは「抱卵個体」や「産後の回復個体」が狙えるため、身が締まっていて美味しい。
- 夜釣りが有効で、ルアーやエサ釣りで狙いやすい。
カサゴは冬の寒い時期でも活発に釣れるターゲットなので、寒い時期の根魚狙いにぴったりですね!
カサゴ(ガシラ)は 一度の産卵期に複数回産卵する可能性がある 魚です。
カサゴの産卵回数とサイクル
✅ ① 産卵回数は1シーズンで複数回の可能性
- カサゴは 卵胎生 であり、メスは卵を体内で孵化させた後、稚魚を放出 する。
- 一度の産卵で 数千匹規模の稚魚 を放出するが、個体によっては 1シーズンに2~3回産卵する 例も報告されている。
✅ ② 産卵時期は冬~初春(11月~2月)
- 水温が 10~15℃ 程度の時期に活発に産卵。
- 地域によっては 2月~3月にかけて産卵する個体もいる。
- メスは体内で卵を受精させてから約 1~2ヶ月 かけて稚魚を育て、その後放出する。
✅ ③ メスのサイズと産卵回数の関係
- 大型のメス(25cm以上)は複数回産卵する可能性が高い。
- 小型の個体は 1回だけ産卵して終わることが多い。
- 産卵後のメスは体力を消耗し、しばらくは動きが鈍くなる。
釣りへの影響
✅ 産卵期のカサゴは釣れやすい?
- 産卵前のメスは エネルギーを蓄えるために活発にエサを食べる。
- 産卵直後の個体は消耗していて、しばらく食いが落ちる。
✅ 産卵後の個体は注意
- 産卵後のメスは痩せていることが多く、身質が落ちることがある。
- 抱卵個体を釣った場合は、資源保護の観点からリリースも検討するのが理想的。
結論
- カサゴの産卵は 1シーズンに1回だけの個体もいるが、大型のメスは2~3回産卵することもある。
- 産卵前は エサをよく食べるため釣りやすい が、産卵後は 消耗して食いが落ちることがある。
- 資源保護のため、抱卵個体のリリースも選択肢として考えると良い。
特に 冬~初春のカサゴ釣り では、産卵を意識して釣るとより戦略的に楽しめそうですね!
稚魚が成魚になる確率や、生涯を全うする確率は非常に低いです。自然界では捕食や環境の影響を
受け、ほとんどの稚魚が成長できません。
1. 稚魚から成魚(約20cm以上)になる確率
カサゴは1回の産卵で数千匹の稚魚を放出しますが、次のような理由で生き残る確率は極めて低いです。
✅ ① 稚魚の捕食リスク
- 稚魚は生まれたばかりの時点で 数mm~1cm程度 と非常に小さい。
- 大型魚(スズキ、アイナメ、マダイ、メバルなど)や甲殻類(エビ・カニ)に捕食される。
- 他のカサゴの成魚にも共食いされることがある。
✅ ② 環境の影響
- 稚魚の時期は 潮の流れや波の影響を受けやすく、餌場にたどり着けないと餓死 する。
- 水温変動や異常気象(寒波・赤潮など)で大量死 することもある。
- 成長するまでの生存率は1%以下 と言われることが多い。
📌 結論:成魚になる確率は
- 1回の産卵で放出される数千匹の稚魚のうち、成魚(20cm以上)まで成長するのは0.1~1%程度(1000匹に1~10匹) という推定が一般的。
- 環境によってはもっと低い場合もある(0.01%以下)。
2. 成魚が生涯を全うする確率
カサゴの寿命は約10~15年 と言われていますが、寿命を全うできる個体はごく一部 です。
✅ ① 成魚になっても捕食されるリスクがある
- 30cm以上の個体は天敵が少なくなるが、完全に安全ではない。
- スズキや大型ヒラメ、クエなどの肉食魚に捕食される可能性がある。
- 釣り人や漁業によって獲られるケースも多い。
✅ ② 環境の変化で死ぬ可能性
- 海水温の変化や環境汚染が影響することもある。
- 大型個体は長く生きるが、個体数が少なくなるため生存率は低い。
📌 結論:寿命の10年以上を全うする確率は
- 成魚になった個体(20cm以上)のうち、10年以上生きるのは数%程度。
- 1000匹の稚魚がいた場合、生涯を全うできるのは1匹未満(0.01%程度) というレベル。
3. まとめ
成長段階 |
生存確率の目安 |
稚魚(数mm~1cm) |
1000匹 → 約10匹(1%以下) |
成魚(20cm以上) |
10匹 → 1匹(約10%) |
寿命を全うする個体(10年以上) |
1000匹 → 1匹未満(0.01%以下) |
自然界では、圧倒的に稚魚のうち大部分が生存できずに淘汰されます。
一方で、カサゴは長寿な魚であり、生き残った個体は10年以上生きることもあります。
こうした生存率の低さを考えると、産卵期の抱卵個体をリリースすることや、成魚サイズを釣り
過ぎないことが資源保護につながるとも言えますね!
