回遊魚は血液量が多いというのは事実です。
これは、回遊魚の生態や運動能力に密接に関係しています。
1. 回遊魚の血液量が多い理由
(1) 高い運動能力を維持するため
- 回遊魚(例:マグロ、カツオ、ブリ、サバなど)は広い海域を長距離移動し、速いスピードで泳ぐことが特徴です。
- これを可能にするためには、筋肉への酸素供給が非常に重要です。大量の血液が必要で、血液量が多いほど酸素の運搬能力が高くなります。
(2) 筋肉が発達しているため
- 回遊魚の筋肉には「赤筋」と呼ばれる持久力に優れた筋繊維が多く含まれています。赤筋は酸素を多く必要とするため、血液量が多くなる傾向があります。
(3) 高い代謝率
- 回遊魚は体温を維持する「恒温性」に近い性質を持つものもあります(例:マグロは体温調節が可能)。これには多量のエネルギーと酸素が必要で、血液量が多いことで効率的に体内を循環させています。
2. 回遊魚と定住魚の血液量の比較
- 回遊魚(例:マグロ、カツオ、サバなど)
- 血液量が多く、血液中の赤血球も多い。
- 酸素運搬能力が高く、長時間泳ぎ続けられる。
- 定住魚(例:カサゴ、ヒラメなど)
- 血液量は比較的少なめ。
- 運動量が少なく、酸素供給の必要性が低い。
3. 実例での血液量の違い
- マグロ: 広範囲を高速で回遊するため、体重比で血液量が非常に多い。血液が赤黒く、酸素運搬能力が高い。
- ヒラメ: 定住性の魚で、血液量は少なく、酸素消費も控えめ。
4. 結論
「回遊魚は血液量が多い」というのは正確な情報です。
特に、回遊魚の血液量の多さは、その高速移動や持久力を支える重要な要因であり、
彼らの生態的特徴を反映しています。


