魚に不慣れな人が「臭い」と感じるのは、主に内臓の匂いを指していることが多いですが、
他にも原因があります。
具体的には、魚のどの部分が臭いと感じられるのか、またその原因について以下に説明します。
臭いの主な原因と部位
- 内臓の匂い
- 原因: 内臓には消化中の餌や排泄物、胆汁などが含まれており、これらが腐敗すると強い生臭さを放ちます。特に腹膜に付着した残りカスや血液が臭いの原因になることが多いです。
- 対策: 内臓はなるべく早く取り除き、腹腔内をよく洗い流すことで臭いを軽減できます。
- 血液の匂い
- 原因: 魚の血液には特有の鉄分やタンパク質が含まれ、酸化すると生臭い匂いが発生します。血合い部分が残っていると特に強く感じられます。
- 対策: 血抜きをしっかり行い、さばく際に血合い部分を丁寧に取り除くことが重要です。
- 皮やウロコの匂い
- 原因: 魚の皮膚表面には粘液(ヌメリ)があり、これが酸化したり、細菌によって分解されると臭いが発生します。ウロコや皮の周辺がぬるぬるしている場合、臭いを強く感じることがあります。
- 対策: ウロコを丁寧に取り、流水でよく洗い流すことで臭いを抑えられます。
- エラの匂い
- 原因: エラには血液が多く含まれ、酸化や腐敗が進むと特に強い匂いを放ちます。
- 対策: 早めにエラを取り除き、水洗いで清潔にすることが効果的です。
- 魚種特有の匂い
- 一部の魚(例:サバやイワシ)は油分が多く、酸化しやすいため、魚種特有の匂いが強く出る場合があります。
魚が臭いと感じやすい状況
- 鮮度が落ちた魚: 鮮度が低下すると内臓や血液が腐敗し、匂いが強くなる。
- 温度管理不足: 冷蔵保存が適切でない場合、匂いが急激に悪化する。
- 初めて魚を触る場合: 魚に特有の「海の匂い」や粘液の感触が苦手な人は、慣れるまでは強く「臭い」と感じることが多い。
臭いを抑えるコツ
- 鮮度の良い魚を選ぶ
- エラが鮮やかな赤色で、目が透明な魚は鮮度が良い証拠です。
- 内臓を素早く処理する
- 購入後すぐに内臓を取り出し、水で洗い流すことが大切です。
- 血抜きをしっかり行う
- 血抜きができていると生臭さが大幅に軽減されます。
- 下処理でお酢や塩を活用
- 内臓を取り除いた後に塩やお酢で洗うと、匂いが緩和されます。
- 調理前に臭み消しをする
- 生姜、ネギ、酒などを使って調理すると臭いが抑えられます。
「臭い」の原因の多くは内臓にありますが、魚の取り扱いに慣れていない人にとっては全体的な
匂いが苦手と感じられる場合もあります。
魚の新鮮さや処理方法を工夫することで、匂いへの抵抗感を減らせるでしょう。


