ブリは白身魚?それと赤身魚に分類される?

ブリ(鰤)は、分類上は白身魚に属しますが、その特徴から「白身魚と赤身魚の中間的な魚」

として扱われることがあります。

以下、詳細に解説します。


1. ブリが白身魚とされる理由

  • 筋肉の色: ブリの筋肉は基本的に白っぽい色をしており、ミオグロビン(筋肉に酸素を蓄える赤い色素タンパク質)の含有量が少ないため、白身魚に分類されます。
    • 赤身魚(例:マグロ、カツオ)はミオグロビンが多く、筋肉が赤く見える。
    • 白身魚(例:タイ、ヒラメ)はミオグロビンが少なく、筋肉が白っぽい。
  • 運動特性: ブリは瞬発的な動きや中距離の遊泳に特化しており、筋肉の多くが白筋(瞬発力を発揮する筋肉)で構成されています。

2. 赤身魚に似た特徴もある理由

ブリは完全な白身魚ではなく、以下の理由から「中間的な性質」を持つとされています。

  • 赤身の部分: ブリの身の一部、特に血合い(骨や皮に近い部分)はミオグロビンが多いため、赤身魚の特徴を部分的に持っています。この部分がブリの「赤身らしさ」を感じさせます。
  • 脂肪分の多さ: ブリは季節によって脂がのりやすく、これが赤身魚に近い風味や濃厚さを与える要因になります。特に冬の「寒ブリ」は脂質が多く、赤身魚に近い印象を持つ人もいます。

3. なぜこのような特性を持つのか?

  • 生態と運動特性: ブリは回遊魚であり、広範囲を泳ぎ回りますが、高速で泳ぎ続ける必要はないため、持久力を発揮する赤筋よりも、瞬発力を発揮する白筋が発達しています。
  • 食性: ブリは主に他の魚を捕食するため、瞬間的な動きでエサを捕まえる必要があり、白筋が優勢となります。

4. 鮮度や調理上の扱い

  • 鮮度の重要性: 白身魚でありながら脂質が多いため、ブリは酸化による鮮度劣化が早い魚です。赤身魚に近い特徴を持つため、保存や調理に注意が必要です。
  • 調理適性: ブリは脂の多さから、刺身や照り焼き、しゃぶしゃぶなど幅広い調理法に適しています。

5. 結論

  • ブリは分類上は白身魚に属しますが、脂質や血合い部分の存在から赤身魚の特徴を部分的に持つ魚です。
  • 実際には「白身魚と赤身魚の中間」に位置する魚と考えられ、栄養価や調理法では赤身魚に近い扱いを受けることもあります。

参考としての分類まとめ:

  • 白身魚: ヒラメ、タイ
  • 赤身魚: マグロ、カツオ
  • 中間的な魚: ブリ、サワラ

このように、ブリは独特の特徴を持つ魚として認識されています。

 

タイトルとURLをコピーしました