ガシラ(カサゴ)が堤防や湾内でよく釣れる理由は、単に「釣れやすいから」というだけではなく、
その生態や環境適応能力が関係しています。
以下に、その理由を詳しく解説します。
1. 堤防や湾内を好む理由
ガシラは特に堤防や湾内のような環境に適応しており、その場所でよく見られるのは以下の理由によります:
(1) 隠れ場所が多い
- ガシラは岩礁帯や障害物の多い場所を好みます。
堤防や湾内には、消波ブロック(テトラポッド)、護岸の隙間、係留ロープなど、隠れやすい場所が豊富です。 - 夜間に餌を探す際も、隠れ場所から出て捕食しやすい環境が整っています。
(2) 餌が豊富
- 湾内や堤防周辺には、小魚、甲殻類、多毛類(ゴカイやイソメ)などの餌が豊富に存在します。
潮通しが良い場所ではプランクトンも多く、小型魚や甲殻類が集まり、それを捕食するガシラも集まります。
(3) 水深が浅くても生息可能
- ガシラは浅場でも深場でも生息できる柔軟性があります。堤防や湾内のような浅い場所でも十分に生活できるため、これらの場所で多く見られます。
(4) 波の影響が少ない
- 湾内や堤防は、外洋に比べて波の影響が少なく、ガシラにとって比較的安全な環境です。このため、内湾の穏やかな水域に集中する傾向があります。
2. 「どこにでもいるのか?」
ガシラは以下のように広範囲に分布していますが、特定の環境を好みます。
(1) 分布範囲
- 日本全国の沿岸部に広く分布しており、太平洋側、瀬戸内海、日本海側など、ほぼどこでも見られます。
- 水深数メートルの浅場から、100メートル以上の深場まで幅広い範囲に生息します。
(2) 生息場所の特徴
- ガシラは「障害物が多い場所」を特に好むため、砂地が広がるエリアや隠れ場所のない海域ではあまり見られません。
- 逆に、岩礁、テトラポッド、人工構造物の多い場所では生息密度が高くなります。
(3) 外洋でも生息可能
- 外洋の岩礁帯や根の多いエリアにも生息しますが、波が強い場所よりも湾内や堤防周辺の方が数が多くなる傾向があります。
これらの場所では「釣りやすい」という理由で目立つだけでなく、生息密度も実際に高いです。
3. 堤防や湾内で釣りやすい理由
ガシラが堤防や湾内でよく釣れるのは、以下のような釣り場の特性が関係しています:
(1) ポイントが明確
- 障害物(テトラポッド、捨て石、堤防の角など)が多いため、狙いを絞りやすい。
(2) 夜釣りが効果的
- ガシラは夜行性で、堤防や湾内は街灯や人工光が多く、餌となる生物が集まりやすいです。
(3) 足場が良い
- 堤防や湾内は陸続きでアクセスが良いため、初心者から上級者まで多くの釣り人が狙いやすいポイントとなっています。
結論
ガシラは堤防や湾内で釣れるだけではなく、実際にこれらの環境を好んで集中して生息しています。
どこにでもいるわけではなく、岩場や障害物が豊富で餌が多いエリアに特化して生息していると言えます。
そのため、釣りをする際は障害物の多い場所や潮通しが良いポイントを狙うと、効率的に釣果を
上げることができます!