魚を活〆にした後、まずエラを取り除く理由についてご説明いたします。
これは、魚の鮮度を保ち、美味しくいただくために非常に重要な工程です。
主な理由
- 血抜きの促進: エラには多くの血管が集中しており、特に動脈を切断することで効率的に血を抜くことができます。血が残っていると、魚肉の臭みや腐敗の原因となります。活〆後すぐにエラを切ることで、心臓が動いているうちに血を抜くことができ、より効果的です。
- 鮮度維持: エラは細菌が繁殖しやすい部位の一つです。内臓と同様に、エラを残しておくと鮮度の低下を早める原因となります。早めに除去することで、腐敗の進行を遅らせることができます。
- 生臭さの軽減: エラには特有の生臭さがあります。これを早期に取り除くことで、魚肉への臭い移りを防ぎ、より美味しくいただくことができます。
具体的な手順
- 活〆: 魚を活〆(脳締めや神経締め)にします。これにより、魚の苦痛を軽減し、死後硬直を遅らせることができます。
- エラの切断: 包丁やハサミでエラの付け根を切り離します。この際、動脈を確実に切断するように意識します。
- 血抜き: エラを切断後、魚を海水または冷水に浸けて血を抜きます。流水で洗い流しながら血を抜くと、より効果的です。
補足
- 魚の種類によっては、エラだけでなく内臓も同時に取り除く場合があります。
- 血抜きが不十分だと、魚肉が黒ずんだり、生臭くなったりする原因となります。
- エラを取り除いた後は、速やかに冷蔵または冷凍保存し、鮮度を保つように心掛けてください。
これらの理由から、活〆後にまずエラを取り除くことは、魚を美味しくいただくための重要なポイントとなります。


