口太グレの口は、その名前の由来にもなっている特徴的な形状をしています。
この特徴を理解することは、フカセ釣りにおいて非常に重要です。
まず、写真からわかるように、口太グレの口は文字通り「太い」です。
これは、彼らが海底付近にいる甲殻類や海藻などを主食としているため、しっかりと噛み砕くため
の丈夫な口を持っているからです。
具体的には、以下の点が挙げられます。
- 唇が厚く、しっかりしている:これは、岩などに付着した餌を剥ぎ取る際に、口を傷つけないための構造です。また、吸い込むように捕食する際にも、この厚い唇が役立ちます。
- 歯が臼歯状になっている:これは、硬い甲殻類などを噛み砕くのに適した形状です。人間でいう奥歯のような役割を果たしています。
- 口の周りの筋肉が発達している:これは、強い力で餌を噛み砕いたり、吸い込んだりするためのものです。
これらの特徴から、口太グレは比較的大きな餌でもしっかりと捕食できることがわかります。
フカセ釣りにおいては、この口の構造を考慮して、適切な付け餌を選ぶことが重要です。
例えば、オキアミなどの柔らかい餌だけでなく、海藻や甲殻類を模したハード系の餌も有効です。
また、口太グレは警戒心が強く、口に違和感を感じるとすぐに吐き出してしまうことがあります。
そのため、針の付け方やハリスの太さなども工夫する必要があります。
具体的には、以下の点を意識すると良いでしょう。
- 針は小さめのものを選ぶ:口の中に違和感を与えにくいように、できるだけ小さめの針を選ぶのがおすすめです。
- ハリスは細めのものを使う:太いハリスは警戒心を与えやすく、食い込みが悪くなることがあります。細めのハリスを使うことで、自然な状態で餌を漂わせることができます。
さらに、口太グレは「飲み込む」というよりは「咥える」ように捕食することが多いです。
そのため、アタリがあってもすぐに合わせるのではなく、しっかりと食い込ませてから合わせるのがコツです。
特に、尾長グレは口が小さく、プランクトンなどを主食としているため、口太グレとは異なる釣り方が必要になります。
これらの点を踏まえて、フカセ釣りに挑戦してみてください。口太グレの力強い引きを、ぜひご自身で体験してみてください。


