潮の流れの緩急と水温には密接な関係があり、これらを理解することで釣果を大きく伸ばすことができます。
以下に、その関係性を解説します。
1. 潮の流れと水温の関係
潮の流れは、水温の変化に大きな影響を与えます。
■ 流れが速い場合(潮が速い)
- 水温が均一化する 潮の流れが速いと、異なる水温の層がかき混ぜられ、水温が均一になりやすいです。 表層から底層までの温度差が少なくなり、魚が広範囲に散らばることがあります。
- 酸素量が増加 潮が速い場所では、水中の酸素が豊富になります。これにより、青物や活発な魚が集まりやすいです。
- 冷水塊の移動 速い潮は深い層から冷たい水を運び、浅い層の水温を急激に下げることがあります。 これにより、冷たい水を好む魚(イシダイ、ヒラメなど)が寄りやすくなります。
■ 流れが緩い場合(潮が緩い)
- 水温の層が明確になる 潮の流れが緩やかだと、異なる水温の層(温度躍層)が形成されます。 例えば、表層は温かく、底層は冷たいといった状況になり、特定の水温帯に魚が集中します。
- 水温の変化が少ない 流れが緩いと、特定のエリアで水温が停滞しやすくなります。 例えば、日中は表層が温まりやすく、夜間は冷えやすいといった日変化が起きやすいです。
- 魚の活動が鈍ることも 流れが緩すぎると酸素の供給量が減り、魚の活性が低下する場合があります。
2. 緩急が生じる場所での水温変化
潮の流れに緩急が生じる場所では、特に水温の変化が顕著です。
■ 地形の影響
- 岬や海底の起伏 潮がぶつかる岬や急な海底の起伏では、流れが速くなり、水温の急変が発生します。 これにより、プランクトンが集まり、小魚やそれを狙う大型魚が集まりやすくなります。
■ 潮目
異なる潮流がぶつかる潮目では、温かい潮と冷たい潮が交わり、水温差が生じます。 この境目は魚の好む水温が重なるため、釣りの好ポイントになります。
■ 内湾・防波堤
内湾や防波堤のような流れが緩い場所では、特に水温が上がりやすく、夏場は高水温を好む魚(サバ、メジナ)が集まりやすいです。
3. 釣り人が活かすべきポイント
- 速い潮での狙い方 速い潮がぶつかる岬や海底の起伏を狙いましょう。ルアーやエサを速い流れに乗せて広範囲に探ると効果的です。
- 緩い潮での狙い方 潮の緩い場所では、特定の水温層に魚が集中するため、タナ(仕掛けの深さ)を細かく調整すると良い結果が得られます。
- 緩急の境目を狙う 潮が速い場所と緩い場所の境目では、水温の変化が激しく、エサが溜まりやすいです。このようなポイントでは、魚の活性が高まりやすく、釣果が期待できます。
まとめ
潮の流れが速い場所では水温が均一化し、魚の活性が高まりやすいです。
一方、流れが緩い場所では水温層が明確になり、特定の深さに魚が集中します。
潮の緩急が生じる場所や地形を理解し、水温の変化を予測して釣りを楽しんでください!


