南紀の磯に立つと、足元にびっしりと張り付く白い塊。
そう、牡蠣です。
しかも平たい岩場に、これでもかと付着している。
ラインを引っ掛けて高切れ。
PEが一瞬でスパッ。
苦い経験をした釣り人は少なくありません。
では、なぜ南紀はこれほど牡蠣が多いのか。
答えは地形と黒潮、そして波です。
① 黒潮が運ぶ“栄養”
南紀は黒潮圏。
黒潮は透明度が高いだけではありません。
沖合で発生したプランクトンを沿岸へ運びます。
牡蠣は濾過摂食者。
水中のプランクトンを食べて成長します。
つまり
黒潮=餌供給装置。
成長条件が揃っているのです。
② 波が強い環境
南紀は外洋に面した海岸線。
波が強い。
牡蠣は波に強い貝です。
むしろ
・波がある
・酸素が豊富
・水が循環する
こういう場所を好みます。
内湾よりも外洋磯に多い理由はここです。
③ 平たい磯の正体
南紀の磯はゴツゴツしているようで、実は平たん。
なぜか。
波で削られた“波食棚”だからです。
長年の波の浸食で平らになった岩場。
その広い面積に牡蠣が定着する。
つまり
平たい岩=牡蠣のマンション。
④ 人工的な要因もある
近年は
・水質改善
・河川環境の安定
により、付着生物が増えやすい環境です。
牡蠣は水質が一定以上でないと増えません。
多い=海が健全。
という側面もあります。
⑤ 釣り人への影響
牡蠣は殻が鋭い。
・PEラインは一瞬で切れる
・リーダーも擦れに弱い
・フロロでも角に当たれば危険
南紀では
リーダーは長め。
太め推奨。
擦れる前提で釣る。
これが基本です。
牡蠣が多い=魚も多い?
実は関係あります。
牡蠣が多い場所は
・潮通しが良い
・栄養がある
・ベイトが溜まりやすい
つまり
魚も集まりやすい。
だから
「根掛かりするけど釣れる」
この現象が起きます。
まとめ
南紀の牡蠣が多い理由は
黒潮の栄養。
外洋の波。
平たい波食棚地形。
この3つ。
ラインは切られる。
でも
それは“豊かな海の証拠”でもある。
南紀で釣るなら
牡蠣を敵ではなく、
海のコンディションと捉えること。
これが攻略の第一歩です。

